深海底の地球科学
A5/212ページ/2016年11月15日
ISBN978-4-254-16071-0 C3044
定価3,740円(本体3,400円+税)
藤岡換太郎 著
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世界各地の深海底における地質・生態・地球科学の興味深いトピックを取り上げ,専門家の視点から平易に解説。〔目次〕大洋中央海嶺/トランスフォーム断層/オフィオライト/海溝/背弧海盆/海山と海台/深海底に生息する生物/他
目次
序章 地球の現在の姿と構成 0-1 世界地図を眺めてみよう 0-2 プレートが沈み込むところ,島弧-海溝系 0-3 島弧-海溝系の横断地形名 0-4 海と陸の分布 0-5 ヒプソグラム 0-6 地球上で最も多い岩石は 0-7 海と陸の構造 0-8 地球の元素の分布 0-9 地形を見る3通りの方法 0-10 潜水調査船科学―深海底の博物学
第1章 大洋中央海嶺―拡大系 1-1 板出ずる国―裂けて広がる大地,アイスランド 1-2 大西洋中央海嶺 1-2-1 研究のあゆみ 1-2-2 地形の特徴 1-3 東太平洋海膨―太平洋プレートの生まれるところ 1-4 インド洋の海嶺 1-4-1 インド洋の誕生 1-4-2 海嶺と海嶺三重点 1-5 海嶺の地球科学的な特徴 1-5-1 海嶺の地形 1-5-2 海嶺の岩石 1-5-3 海嶺の地球物理 1-6 海嶺の熱水系 1-6-1 中央海嶺の熱水の発見 1-6-2 海嶺の熱水 1-6-3 拡大系(海嶺)の鉱山 1-6-4 キースラガー鉱床の現代版はどこか 1-7 太平洋はいったいいつからあるのだろう
第2章 トランスフォーム断層―ずれる境界 2-1 断裂帯とトランスフォーム断層 2-2 大西洋のケーン断裂帯 2-3 15度20分断裂帯 2-4 インド洋のアトランティスII断裂帯 2-5 北太平洋の断裂帯 2-6 東太平洋海膨の断裂帯 2-7 トランスフォーム断層の岩石 2-8 メガムリオン 2-9 デスバレーの高圧変成岩
第3章 オフィオライト―海洋プレートの化石 3-1 海洋地殻の化石,オフィオライト 3-2 オフィオライトとは 3-3 世界のオフィオライト 3-3-1 キプロスのオフィオライト岩体 3-3-2 ギリシャのオフィオライト岩体 3-3-3 パプアニューギニアのオフィオライト岩体 3-3-4 ニューカレドニアのオフィオライト岩体 3-3-5 ベイオブアイランドのオフィオライト岩体 3-3-6 オマーンのオフィオライト岩体 3-3-7 日本のオフィオライト岩体 3-4 オブダクション 3-5 オフィオライトの金属鉱床 3-6 二つのオフィオライトのタイプ 3-7 オフィオライト研究のその後 3-8 オフィオライトの地球科学的な重要性
第4章 海溝―収束系 4-1 東日本島弧-海溝系―古いプレートの沈み込むところ 4-1-1 日本列島周辺海底の年代の異なるプレート 4-1-2 日本海溝 4-1-3 伊豆-小笠原島弧-海溝系 4-1-4 マリアナ島弧-海溝系 4-2 西日本島弧-海溝系―若いプレートが沈み込むところ 4-2-1 フィリピン海プレートの生まれたところ 4-2-2 フィリピン海プレートの沈み込むところ 4-2-3 フィリピン海プレートの沈み込みによって起こる関東大地震 4-2-4 遺跡調査から明らかとなった南海地震の再来周期 4-2-5 付加体研究のメッカ―南海トラフ 4-2-6 琉球列島の二つのギャップ 4-3 比較沈み込み学
第5章 背弧海盆―海の後ろに海がある 5-1 島弧の後ろの海―背弧海盆,縁辺海とは? 5-2 背弧海盆の成因―三つのモデル 5-3 三つの海盆からなる日本海 5-3-1 第四紀に隆起した奥尻島 5-3-2 新しいプレートの沈み込みと奥尻海嶺 5-3-3 日本海が沈み込む 5-3-4 テクトニックインバージョン 5-3-5 北海道南西沖地震 5-3-6 日本海の基盤はどこか―掘削調査より 5-3-7 日本海は西から深くなっていった 5-3-8 日本海の形成のシナリオ 5-4 フィリピン海 5-4-1 フィリピン海の形成 5-4-2 ゴジラムリオン 5-5 背弧海盆は資源の宝庫―沖縄トラフの熱水鉱床 5-6 マリアナトラフ―多数の熱水系を持つ背弧海盆 5-7 北フィジー海盆―海の真中の背弧海盆 5-8 二つの異なった熱水系を持つマヌス海盆 5-9 熱水活動の化石,黒鉱鉱床 5-10 再度背弧海盆の成因
第6章 海山と海台 6-1 ハワイの島々―ホットスポット 6-2 海山の構造 6-3 サンゴ礁 6-4 海山が海溝に来ると 6-5 石灰岩の岩体と鍾乳洞 6-6 海山の沈み込みと付加 6-7 海山の一生 6-8 洪水玄武岩と巨大火成岩岩石区 6-9 海洋無酸素事件 6-9-1 ペルム紀の終わりの海洋無酸素事件 6-9-2 白亜紀の大事件―「逆転しない磁場」 6-10 地震波トモグラフィー
第7章 深海底に生息する生物―太陽の光がなくても生息できる奇妙な生物群集 7-1 CoML 7-2 海洋の生物 7-2-1 海洋の表層の生物 7-2-2 中層の生物 7-2-3 深海の生物 7-2-4 化学合成生物群集 7-2-5 熱水生物群集 7-3 日本列島周辺の熱水生物群集 7-4 冷水湧出帯生物群集 7-4-1 初島と沖ノ山の化学合成生物群集 7-4-2 日仏海溝計画 7-4-3 世界で最深のシロウリガイの群集を発見 7-4-4 日仏海溝計画と天竜生物群集 7-4-5 冷水湧出帯生物群集の生息の条件 7-5 鯨骨生物群集 7-6 生物の深海底の伝搬 7-7 何処が最初か
第8章 海洋研究と地球科学 8-1 現在の地球科学ができるまで 8-2 海洋の研究史 8-2-1 前近代の海洋研究 8-2-2 ビーグル号の航海 8-2-3 チャレンジャー号の航海 8-3 地球科学の考え方の変遷 8-3-1 地向斜造山運動―動かざること大地の如し 8-3-2 大陸を動かした男,地球科学のガリレオ―アルフレッド・ウェーゲナー,それでも大陸は動く 8-3-3 マントル対流を考えたアーサー・ホームズ 8-3-4 移動する磁極 8-3-5 インドは南極から離れて北へ走ってユーラシア大陸にぶつかった 8-3-6 大陸移動説の劇的な復活 8-4 海底の大山脈,中央海嶺の発見 8-5 深海の研究から生まれた地球詩 8-6 地磁気の縞状異常とテープレコーダー 8-7 プレートテクトニクスの提唱 8-8 新しいパラダイム,プルームテクトニクス 8-9 異文化コミュニケーション
終章 プレートに乗って地球を一周
あとがき 参考図書
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