物性物理学

大貫 惇睦浅野 肇上田 和夫佐藤 英行中村 新男高重 正明三宅 和正竹田 精治(著)

大貫 惇睦浅野 肇上田 和夫佐藤 英行中村 新男高重 正明三宅 和正竹田 精治(著)

定価 4,400 円(本体 4,000 円+税)

A5判/232ページ
刊行日:2000年04月01日
ISBN:978-4-254-13081-2 C3042

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内容紹介

物性科学,物性論の全体像を的確に把握し,その広がりと深さを平易に指し示した意欲的入門書。〔内容〕化学結合と結晶構造/格子振動と物性/金属電子論/半導体と光物性/誘電体/超伝導と超流動/磁性/ナノストラクチャーの世界

編集部から

目次

1. 化学結合と結晶構造
 1.1 はじめに(結晶学)
    結晶とは/ミラー指数/X線回折/逆格子/単結晶X線回折(逆格子を見る)
 1.2 イオン結合
    NaCl分子/イオン結晶の結合エネルギー/ボルン-ハーバーサイクル/イオン半径比/高温超伝導体YBa2Cu3O7
 1.3 共有結合
    水素分子イオン/ダイヤモンド構造/ダイヤモンド結晶のエネルギーバンド
 1.4 金属結合
    自由電子モデル/金属結晶/貴金属合金
 1.5 ファンデルワールス結合
2. 格子振動と物性
 2.1 電子の運動とイオンの運動
 2.2 格子振動(古典的取り扱い)
    微小振動/1次元の鎖の振動/単位胞に2個の原子を含む場合/3次元結晶の格子振動/古典論による比熱/古典論の成功と限界
 2.3 格子振動の量子化(フォノン)
    量子化条件/フォノン/中性子散乱/光散乱・光吸収
 2.4 固体の比熱
    ボーズ統計/アインシュタイン模型/フォノンの状態密度/デバイ模型/電子比熱
 2.5 固体の熱伝導
    熱伝導度/緩和時間・平均自由行程/熱伝導度の表式/金属の熱伝導
 2.6 断熱近似の成り立たないとき
3. 金属電子論
 3.1 自由電子モデル
 3.2 状態密度と電子比熱
    エネルギー状態密度/有限温度の電子分布/電子比熱
 3.3 電子輸送現象
    電子の輸送/電気抵抗/電子散乱の原因とマティーセン則/熱の伝導/ホール効果と磁気抵抗効果
 3.4 周期ポテンシャル中の電子(バンド理論)
    ブロッホの定理/ブリルアンゾーン/ブラッグ反射とブリルアルゾーン/ 2次元,3次元のブリルアンゾーン/エネルギーギャップ/電子と正孔
   (ハリソンの自由電子モデル)/金属・半導体・絶縁体の区別/低次元元物質の
    フェルミ面(線・点)
4. 半導体と光物性
 4.1 半導体のエネルギーバンド
    エネルギーバンドの起源/代表的な半導体のバンド構造
 4.2 真性半導体
    電子の運動方程式と有効質量/真性半導体の電子,正孔の分布
 4.3 不純物半導体
    ドナーとアクセプター/不純物半導体中の電子,正孔の分布
 4.4 物質の光に対する応答
    物質中の電磁波/誘電率と光学定数/吸収係数,透過率,反射率
 4.5 光と物質との相互作用
    ローレンツモデル/屈折率と消衰係数の分散/金属電子のプラズマ振動と光学応答/光の吸収と放出
 4.6 半導体の光物性
    反射・吸収スペクトル/ルミネセンス/発光ダイオード
 4.7 物質の非線形な光学応答
    非線形分極/2次と3次の非線形光学現象
5. 誘電的性質
 5.1 誘電性
 5.2 誘電体の電磁気学
    電場,電束密度,分極,誘電率/誘電体とコンデンサーの容量
 5.3 分極の微視的起源
    電気双極子モーメントと分極,分極率/分極率の分類/局所電場/誘電率と分極率を結びつける式とその応用
 5.4 誘電分散
    複素誘電率/緩和型分散/共鳴型分散
 5.5 格子振動と誘電性
    光学型格子振動/LSTの関係/そのほかの物性
 5.6 強誘電体
    強誘電体と結晶の対称性/分極反転とヒステリシス曲線/強誘電性の発生条件と感受率/強誘電体と相転移/2次の相転移の理論/強誘電性相転移の機構
 5.7 強誘電性に関連した性質
    構造相転移/ゾーンセンター相転移/強弾性相転移/超格子構造が出現するような相転移/ペロブスカイト構造/分域/圧電性
6. 超流動と超伝導
 6.1 超流動
    液体ヘリウム/超流動の性質/超流動の運動学
 6.2 超伝導
    超伝導の性質/BCS理論/異方的超伝導・超流動
7. 磁 性
 7.1 磁性の分類
 7.2 局在磁性
    キュリー常磁性/秩序磁性/閉殻電子の反磁性
 7.3 遍歴磁性
    パウリ常磁性/ランダウ反磁性/遍歴強磁性
 7.4 局在スピンと伝導電子の相互作用による磁性
 7.5 軌道整列と四極子秩序
 7.6 磁気共鳴
    電子スピン共鳴(ESR)/核磁気共鳴(NMR)
8. ナノストラクチェアの世界
 8.1 ナノストラクチュア
 8.2 表面
    表面の構造/超微粒子の構造/表面電子状態と仕事関数/走査トンネル顕微鏡/エピタキシャル結晶成長
 8.3 結晶欠陥
    点欠陥/原子拡散と点欠陥クラスター/転位
 8.4 アモルファス
    アモルファス固体の構造/アモルファス固体の物性
 8.5 フラーレンとカーボンナノチューブ
    フラーレン/フラーレン分子の化学結合/フラーレン結晶と超伝導/カーボンナノチューブ/カーボンナノチューブの電子構造
 8.6 メゾスコピック系の物性
    ベクトルポテンシャルによる電子波の干渉/AB効果と磁場中における電気伝導/コンダクタンスの量子化/クーロンブロッケード
 8.7 人工原子
    量子ドット/量子ドットの応用
 8.8 ナノテクノロジーと物性物理
9. 索   引

執筆者紹介

【編集者】大貫惇睦
【執筆者】浅野 肇,上田和夫,佐藤英行,中村新男,高重正明,三宅和正,大貫惇睦,竹田精治

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