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基礎物理学シリーズ 14 計算物理II
内容紹介
実践にあたっての大切な勘所を明示しながら詳説〔内容〕デルタ関数とグリーン関数/グリーン関数と量子力学/変分法/汎関数/有限要素法/境界要素法/ハートリー-フォック近似/密度汎関数/コーン-シャム方程式と断熱接続/局所近似
編集部から
目次
1.デルタ関数とグリーン関数
1.1 本書の構成
1.2 グリーン関数
1.3 デルタ関数
力積/デルタ関数の実際の定義/きわめて短距離間に働く相互作用
1.4 物理学におけるデルタ関数
デルタ関数の幅/3次元デルタ関数/極限操作におけるdと系の大きさ
1.5 ラプラス演算子とヘルムホルツ方程式
試験解としてのグリーン関数/ヘルムホルツ方程式
2.グリーン関数の意味と働き
2.1 グリーン関数の意味づけ
調和振動子/応答の反応様式
2.2 物理学におけるヘルムホルツ方程式
ヘルムホルツ方程式のグリーン関数/境界条件
2.3 クライン-ゴルドン方程式
3.グリーン関数と量子力学
3.1 シュレーディンガー固有値方程式
3.2 散乱におけるボルン近似
3.3 グリーン関数モンテカルロ法の基礎概念
3.4 グリーン関数量子モンテカルロ計算の具体的方法
固有値方程式の解の形/グリーン関数の直観的意味/
アルゴリズムとしての計算の手順/スケーリング
4.変分法
4.1 量子力学における変分法
変分法の使われ方/変分法の基本原理/量子力学における簡単な例/半導体物理学で使われている例
4.2 ラグランジュの未定乗数法
未定乗数の導入とそれを含む形式解/未定乗数の決定/簡単な例題/未知なものとしての関数
5.汎関数
5.1 汎関数とは何か
5.2 経路に関する積分の変分
フェルマーの原理/変分問題と偏微分方程式
5.3 変分問題の直接解法
基底関数による展開/汎関数としての最小2乗法
5.4 直接解法における関数の決め方
適切な展開関数/円筒形媒質を伝わる波の波数の下限問題
6.有限要素法の基礎
6.1 偏微分方程式の数値解法
6.2 電磁場の波動方程式とシュレーディンガー方程式
6.3 汎関数の変分法としての有限要素法
6.4 領域の分割と補間関数
2次元系/解くべき式
7.有限要素法を用いた量子系解析
7.1 1次元散乱問題
7.2 計算結果例
7.3 2次元固有値問題
8.境界要素法の基礎
8.1 境界要素法を理解するための1次元問題
8.2 電気伝導度と透過係数
ランダウアーの公式
8.3 2次元系の境界積分方程式
8.4 境界要素法による数値解析
境界の分割と補間の仕方/補間精度の問題/境界要素法の持つ特徴
9.境界要素法による量子系解析の実際
9.1 電子のグリーン関数
9.2 乱雑な形状の量子ドットの電子伝導
境界条件と境界要素の取り方/計算結果/計算精度
9.3 現在の研究状況と今後の課題
有限ポテンシャルのある場合/3次元への拡張
10.ハートリー‐フォック近似
10.1 ハートリー‐フォック近似の基本原理
10.2 どうして交換相互作用が引力的なのか
10.3 計算物理学におけるハートリーーフォック近似
未定乗数の意味づけ/多電子系のなかの一体エネルギー
10.4 改良の方向
強相関効果の取り込み/密度汎関数の方法
11.密度汎関数の基礎理論
11.1 密度汎関数理論の成立条件
11.2 ハミルトニアン
11.3 ポテンシャルυ(γ)と密度ρ(γ)の対応関係
11.4 電子数の保存
11.5 参考原始系における交換・相関エネルギー
11.6 多体系の参考原始系による表現
12.コーンーシャム方程式と断熱操作
12.1 コーンーシャム方程式
有効ポテンシャル/計算物理学としての注意と現実問題への対処
12.1 スピン自由度を考える場合
フェルミ孔関数/排除孔の概念
12.3 断熱操作
13.多体効果のs波近似と局所表現
13.1 交換・相関エネルギーの孔関数による表記
ヘルマン‐ファインマンの定理/クーロン相互作用の立体角平均
13.2 局所密度汎関数近似
13.3 計算を行う具体的な手順
13.4 NH3分子による計算例
13.5 密度汎関数法と分子動力学法の結合
原子核の位置を決める計算/仮想的な時間変化の導入/注意すべき点
14.付録:スケーリング則
15.問題の解答
16.あとがき
17.参考文献
18.索引
執筆者紹介
【監修者】清水忠雄,矢崎紘一,塚田 捷
【執筆者】夏目雄平,植田 毅