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内容紹介
中国では4000年,日本では800年といわれる茶の歴史。茶は米とともに日本人の身体・健康を育み,かつ茶の文化も創造し,生活に必需の飲料となった。茶の歴史から,世界的な流通・消費,文化,茶の生産技術,科学と医学・健康,茶の審査・評価・おいしい淹れ方,茶の料理への利用や生活への応用まで幅広くとりあげる。読者はお茶の製造から流通にかかわる実務者から,インストラクター,農学・家政学の学生・研究者,茶に興味のある一般読者まで。
編集部から
推薦の言葉 日本茶業学会会長 武田 善行
本書は茶に関する事項を手軽に調べられる事典としての機能を持つだけでなく,どこから読んでも読み切りであるため,気軽に読める読み物としても面白いと思います。近年の茶に関する溢れる情報を整理し,茶の文化・歴史から科学・医学・料理の分野に至るまでコンパクトまとめられています。執筆は第一線で活躍中の94名の先生方が担当されていることから内容にも奥行きがあり,広く一般の読者から茶業関係者まで身近において役立つ一冊になることと思います。
【英文紹介】
Encyclopedia of Tea
Edited by Masashi Omori (chief)
Comprehensive accounts of the tea.
Covers science, history, industry, trade, culture and manners.
ISBN 978-4-254-43120-9 \\\\10,000 September 2017 608pp (Food and culture)
目次
第1章 茶の歴史
1.1 茶利用の始まり
1.2 中国における茶
1.3 日本における茶
1.4 韓国における茶
1.5 インド・東南アジアの茶
1.6 茶産地の世界的拡大
第2章 茶の流通と消費
2.1 アジア地域
2.2 アジアからヨーロッパ・アメリカへ
2.3 茶の世界的流通
2.4 世界の茶業界
第3章 茶の文化
3.1 中国の茶文化
3.2 日本の茶文化
3.3 アジアの茶文化
3.4 欧米の茶文化
3.5 北アフリカの茶文化
第4章 茶の生産技術
4.1 チャの育種
4.2 チャの栽培
4.3 緑茶製造
4.4 紅茶・半発酵茶・後発酵茶製造
4.5 茶飲料製造
第5章 茶の科学
5.1 茶の分類
5.2 茶の形態と組織
5.3 茶の成分
5.4 茶の微生物
第6章 茶と健康
6.1 茶と身体
6.2 茶と疾病
第7章 茶の審査と評価・おいしいいれ方
7.1 茶の審査
7.2 茶のおいしいいれ方
7.3 茶をおいしく味わうために
第8章 茶の利用と応用
8.1 茶の利用と応用のために
8.2 食用としての利用
8.3 生活への利用
8.3.5 茶と香粧品
索 引
コラム Tea Break
〈世界お茶めぐり〉 インド・ダージリン/ネパール/スリランカ・デニヤヤ/ベトナム/インドネシア・ジャワ/マレーシア/パプアニューギニア/ケニア
(他のコラム)
東インド会社とアッサム茶/ティー・クリッパーの時代―興隆と衰退―/わが国の紅茶輸入と消費の歴史/日本紅茶協会(JTA)について/コーヒーハウス・茶店・喫茶店―イギリスの場合―/わが国紅茶生産の歴史/「紅茶の日」と大黒屋光太夫/お茶風呂体験
執筆者紹介
大森 正司 大妻女子大学名誉教授・お茶大学校長
阿南 豊正 日本茶業学会事務局長
伊勢村 護 静岡県立大学客員教授
加藤 みゆき 前香川大学教授
滝口 明子 大東文化大学教授
中村 羊一郎 静岡産業大学客員研究員