ⓔコラム11-1-4 CapsoCamplus

 CapsoCamplus (図1) (カプソビジョン社・広瀬産業株式会社,以下,CapsoCam) は,米国に本社があるカプソビジョン社により2010年から製造が開始され,欧米を中心に約50の国や地域で販売されている1).日本ではPillCamTM SBシリーズおよびENDOCAPSULEの使用実績とその安全性が確認されていることから,CapsoCamは治験を行わずに薬事承認され2021年1月から保険適用となった1).CapsoCamは幅約11 mm×長さ約30 mmと他の小腸カプセル内視鏡 (約11×20 mm) に比べるとやや大きいが,360°の高画像パノラマ撮影が可能な4台の小型カメラ,照明用LED,データを記録する1 GBのフラッシュメモリー,バッテリー等を搭載し,最大約15時間の画像を撮影することができる.図2に,CapsoCamで撮影された乳頭部付近の画像を示す.

ただしCapsoCamは他のカプセル内視鏡と異なり内部メモリーに撮影した画像を記録するため1),検査後にCapsoCam本体を必ず回収する必要がある.

図1 CapsoCam® plus (広瀬産業株式会社提供).
図2 CapsoCam® plusで撮影された乳頭部付近の画像 (広瀬産業株式会社提供).

〔中村哲也〕

■文献

  1. 長瀬産業:米国製小腸用カプセル内視鏡「CapsoCam Plus」の提供を開始360°パノラマ撮影技術で複雑な小腸内を鮮明に録画.