ⓔコラム15-20-2 子宮頸がん検診
子宮頸部細胞診によって行われる子宮頸がん検診は,死亡率減少効果が確認されており,市区町村を実施主体とする住民検診,さらに職域検診や人間ドックなどで広く行われているものの,検診受診率は30~40%にとどまり,検診結果の把握が的確に行われていないなど精度管理の問題が指摘されている1).主として欧州から細胞診とHPV検査を含む場合とを比較する大規模なランダム化比較試験の結果が報告され2),その結果を勘案しHPV検査による子宮頸がん検診を検診プログラムに位置づけた国もある.
〔青木大輔〕
■文献
宮城悦子,雑賀公美子:わが国の地域住民検診における子宮頸がん検診の精度管理 (マネジメント) の現状と課題.日本産科婦人科学会雑誌,2019; 71: 459–468.
Ronco G, Dillner J, et al: International HPV screening working group: Efficacy of HPV–based screening for prevention of invasive cervical cancer: follow–up of four European randomised controlled trials. Lancet, 2014; 383: 524–532.