ⓔノート14-1-15 尿中のアルブミン

 健常者でもアルブミンの一部は糸球体で濾過を受ける.およそ1日に3 g程度のアルブミンが濾過され,そのうち近位尿細管で約70%,Henleループから遠位尿細管にかけて25%が再吸収を受け,最終的に排泄されるのは一部にすぎない.ネフローゼ症候群のように,大量の蛋白が濾過された場合,尿細管での再吸収量は増加するが,再吸収された蛋白の増加が尿細管障害につながる1)

〔猪阪善隆〕

■文献

  1. Tojo A: The role of the kidney in protein metabolism: the capacity of tubular lysosomal proteolysis in nephrotic syndrome. Kidney Int, 2013; 84: 861-863.