ⓔコラム11-4-18 吻合部狭窄

症状

 上腹部痛,胸やけ,悪心・嘔吐,心窩部不快感,心窩部膨満感などがみられる.

原因・病態

 不適切な吻合手技,縫合不全,吻合部の血流障害,吻合部潰瘍の肉芽形成などが原因となる.瘢痕 (はんこん) 性収縮により高度の狭窄をきたす1)

診断

 内視鏡検査により吻合部狭窄を確認する.消化管造影検査により吻合部の大きさ,通過状況,残胃の拡張をみる.

治療

 まず内視鏡的バルーン拡張術を試みる.無効であれば内視鏡的ステント留置術,狭窄解除術 (吻合部形成術,狭窄部切除+再建術) を考慮する.

〔中田浩二〕

■文献

  1. 二宮基樹:術後合併症とその管理 消化器系 吻合部潰瘍.消化器外科,2012; 35: 878–879.