ⓔコラム13-23-3 GWAS

 GWASは,ヒトゲノム全体をほぼカバーする1000万カ所以上の一塩基多型 (single nucleotide polymorphism: SNP) のうち,50万~100万カ所の遺伝子型を決定し,疾患や特定の量的形質との統計学的な関連を探索するアプローチである.これまでにアレルギー疾患を対象としたGWASが数多く実施され,アレルギー疾患と関連する複数の分子パスウェイの発見によってアレルギー病態に関する理解が進んでいる.将来的にはアレルギー疾患の発症メカニズムの解明,個々のリスクに応じた予防や適切な治療方法の選択,さらには新規の治療法の開発につながることが期待される.

〔檜澤伸之〕