ⓔコラム13-23-5 プロバビリティカーブの読み方

 プロバビリティカーブは食物経口負荷試験における臨床症状発現リスクとアレルゲン特異的IgE抗体価の関係を示した曲線である.代表的な食物アレルゲンである卵白,牛乳,小麦,ω–5グリアジン (小麦のコンポーネントアレルゲン),ピーナッツなどにおけるプロバビリティカーブが報告されている (図1).

 例えば,特定の食物アレルゲンに対する負荷試験で症状が誘発される可能性は特異的IgE抗体価が3.5 kU/Lであれば約40%,50 kU/Lであれば約90%と推測される.しかしあくまでも確率論であることに注意が必要である.

図1 プロバビリティカーブ.

〔中島裕史〕