ⓔコラム17-10-10 Lugano分類
2013年にスイスのLuganoで開催された第12回国際悪性リンパ腫会議 (ICML) のワークショップでの検討結果をまとめた「病期決定と治療効果判定に関するレポート」に記載されている1).FDG–PET検査の一般化に伴い,病期決定と治療効果判定にFDG–PET–CTをより積極的に導入したものである.
病期決定におけるAnn Arbor分類とのおもな相違点として,病期決定時にFDG–PET検査を行うこと,Ann Arbor分類の全身症状 (B症状) の評価はHodgkinリンパ腫の場合のみとすること,腫瘍のサイズに関係なくFDG集積を認める場合に病変とすることなどが挙げられる.
Lugano分類では,骨髄検査はHodgkinリンパ腫および多くのびまん性大細胞型B細胞リンパ腫においては病期決定時に必ずしも要さないとしている.ただし骨髄検査は病変検索に加え,骨髄異形成症候群などの併存疾患の除外や化学療法前の骨髄機能評価も目的としているため,日常診療ではLugano分類導入後もしばしば行われている.
〔山口素子〕
■文献