ⓔコラム9-2-1 眼底検査
高血圧性眼底変化の分類には,Scheie分類 (表1) のほか,Keith–Wagner (KW) 分類がある.後者は,眼底所見から高血圧の存在を推定できるとする分類法で,近年は慶應義塾大学眼科学教室によるKW分類慶大変法 (表2) が用いられるようになり,従来のⅡ群をさらにⅡa群とⅡb群に分類している.明らかな動脈硬化と狭窄を認める場合はⅡb群に分類し,動脈硬化性網膜症や網膜の出血・白斑といった所見がなくても,高血圧性臓器障害の眼底変化と判断され,眼科から内科に紹介される契機となる.
〔加藤 徹・野出孝一〕