ⓔノート13-2-4 単純X線による進行度評価

 Steinbrocker分類は関節破壊の進行度の評価法で,X線所見に加え,関節変形や強直,筋萎縮,皮下結節などの診察所見から総合的に進行度を評価する.骨破壊がない初期 (stageⅠ),骨びらんはあるが関節変形のない中期 (stageⅡ),骨破壊を伴う高度進行期 (stageⅢ),骨強直がある末期 (stageⅣ) に分類される.

 総Sharpスコア変法は,複数の手,指,趾関節をX線撮影し,関節裂隙狭小化と骨びらんをスコア化し,関節破壊を定量化したものである.van der Heijdeによる総Sharpスコア変法の合計点は448点でスコアレンジが大きく,総Sharpスコアの年間変化量は,関節破壊進行,治療反応性などの評価に使用される.0.5以下は構造的寛解である.

〔田中良哉〕