ⓔノート14-11-6 Kt/V
小分子である尿素を代理指標とする尿素の標準化透析量がsingle–pool Kt/V urea (spKt/V) である.Kはクリアランス,tは透析時間,Vは体液量を意味する.適正透析の指標として古くから用いられている.spKt/Vは,月1 回以上の定期的な測定が推奨され,最低確保すべき透析量としてspKt/V 1.2が,目標透析量としてはspKt/V 1.4以上が望ましい.spKt/Vは1回の血液透析前後の血中尿素窒素 (BUN) と透析時間,除水量,透析後体重などから複雑な以下の対数計算式で算出する.
spKt/V=-ln (透析後BUN/透析前BUN-0.008×透析時間 (hr))+(4-3.5×透析後BUN/透析前BUN)×体重変化 (kg)/透析後体重 (kg)
〔阿部雅紀〕