ⓔノート15-2-5 小児科からのトランジションでの注意点
近年,視床下部障害を有するトランジション例が増えてきている.トランジションに伴う不安を本人,家族ともに抱えていることに留意し,必要な場合は少し時間をかけて,併診もはさみながら患者,家族に精神的負担の少ない移行を行うようにする必要がある.小児科医,小児科でかかわっていた医療スタッフ,学齢の場合は学校関係者,通所や入所先の関係者との連絡や面談が重要になる.トランジションで内科に移行した場合にときに患者の自立性が十分でないことがあるが,無理をしない範囲で,自立性を高めていく方向も考慮した援助をしていくことが大切である.
〔高野幸路〕