ⓔノート16-2-4 日本の同種膵島移植

 日本では,まだ膵島移植は保険診療ではなく,2004年よりエドモントンプロトコル (Edmonton protcol) をもとにした方法で心停止ドナーからの膵島移植が臨床研究として行われた.血糖値の安定化効果が認められたが,長期成積が課題であった.一時中止されていたが,その後福島県立医科大学など6施設によりCIT–07を参考にしたプロトコルで先進医療として第Ⅱ相臨床試験が行われている.また2013年からは脳死ドナーからの膵臓提供が可能となった.また近年では国立国際医療研究センターなどでも実施され,再開後2019年11月時点で計17例の膵島移植が行われている.近い将来の標準治療化が期待されている.

〔霜田雅之〕