ⓔノート17-11-3 よりよい診断基準へ

 比較的近年まではベストといえる診断基準はなかったために,よりよい診断基準が求められてきた.具体的には,DICの本態である凝固活性化を反映するマーカー (TAT,SFなど) を是非とも診断基準に組み込むべきである.また,線溶活性化の程度によりDIC病態は大きく変わるため (治療法も変わるため),線溶活性化マーカー (PICなど) も何らかの形で,DIC病態診断に必要な項目として取り込むべきである.このような分子マーカーを診断基準に組み込むことで,有用な分子マーカーの普及にもつながる.

 そのような背景のもとで,日本血栓止血学会DIC診断基準2017年度版が登場した.

〔朝倉英策〕