ⓔノート17-9-4 好中球系の異形成
MDSにみられる好中球系の異形成としては,低分葉 (偽Pelger–Huёt核異常),脱顆粒のほか,異常に小型または大型,過分葉,偽Chediak–Higashi顆粒,Auer小体 (May–Grünwald–Giemsa染色で赤紫色に染まる針状または棒状の細胞質内封入体) などがある.赤芽球系の異形成としては,環状鉄芽球,巨赤芽球様変化,多核のほかに,核辺縁不整,核間架橋,過分葉核,核崩壊像,細胞質の空胞化,PAS染色陽性などがある.巨核球の異形成としては,微小巨核球,非分葉核 (染色体del (5q) を有する例に特徴的),分離多核などがある.
〔川端 浩〕