ⓔノート18-16-2 鑑別の要点
二次性正常圧水頭症,すなわちくも膜下出血や頭部外傷,あるいは髄膜炎などに続発したもの,および先天性あるいは発達性の異常による水頭症が後に成人になって顕在化したものとの鑑別も必要である.症候はiNPHと共通している.鑑別の要点としては,一般的に発症年齢が通常iNPHに比べると若く,画像上水頭症はDESHの形態をとらない (すなわち,くも膜下腔は腹背側で均衡している).前者では脳脊髄液検査が異常を示すことがある.細胞増加や蛋白増加があれば髄膜炎を疑って精査すべきである.
〔森 悦朗〕