ⓔノート18-4-5 針筋電図をはじめる前に

 針筋電図は身体診察の延長上にある.したがって病歴を確認し患者を診察して,何が問題か,筋電図で何が知りたいかを考えることからまずはじまる.筋の選択にあたってどの筋が弱いかMMTで確認し,筋萎縮がないかをみることが大切である.必要であれば神経伝導検査や神経筋超音波検査なども同時に行う.

 筆者はフィルターの周波数帯域を10 Hz~10 kHz,感度は自発放電記録時100 µV/div,MUP記録時500 µV/div,時間軸は常に10 msec/divに設定してはじめ,必要があれば変更することにしている.

 線維自発電位と陽性鋭波とは同一の現象をみているので両者を合わせてFib/PSWと記載することもある.

〔幸原伸夫〕