ⓔノート2-1-13 DCS・AGEの発症危険因子

 DCSの発症危険因子としては,①減圧表に定められた減圧を省略する,②急速浮上,③潜水後の待機時間を省略した低気圧曝露 (高所への移動や航空機搭乗),④大深度の潜水,⑤1日3回以上の潜水,⑥潜水後の重作業,⑦潜水後の素潜りなどが挙げられる.DCSの発症に影響するものとして,①脱水 (飲水不足),②寝不足,疲労,ストレス (不安),③低水温での潜水,④潜水後の低気圧曝露,⑤潜水中,減圧中,潜水後の運動,⑥体調不良や外傷,⑦減圧停止を必要とする潜水,⑧繰り返しの潜水,⑨高地での潜水,⑩潜水前の飲酒,⑪肥満,⑫高齢などがある.

 AGEの発症危険因子としては,①パニック,②急速浮上,③息こらえ,④咳・海水誤嚥,⑤呼吸用ガス切れ,⑥圧力調整器フリーフロー,⑦緊急浮上訓練,⑧浮力調整不良,⑨気管支喘息,⑩気腫性肺囊胞,⑪深呼吸・間欠的呼吸,⑫意識消失,⑬酸素中毒などがある.AGEの発症に影響するものとして,①波高・うねり,②マウスピース交換,③水中の急激な動作,④潜水初心者,⑤既往歴 (自然気胸,糖尿病,てんかん) などがある.

〔鈴木信哉〕