ⓔノート7-1-1 薬剤耐性の国際的問題
2016年に世界保健機関 (World Health Organization: WHO)
は,2013年に薬剤耐性が原因で死亡した人が世界中で約70万人いると考えられ,AMRに対して何の対策もとらないとしたら,2050年には世界中で約1000万人がAMRが原因となって死亡するだろうというショッキングな推計を発表した.このことを受けて,わが国でも厚生労働省や内閣府から2016年にAMR (薬剤耐性) 対策アクションプランが発表されている.また,日本が議長国となった2019年のG20首脳会合や保健大臣会合でも,AMRが主要議題として取り上げられた.
〔前﨑繁文〕