ⓔノート7-2-5 低い再診率
治療の結果を確認するためには,再診が必要である.再診時には,検査結果を伝えたり,自覚症状の改善や副作用を確認したり,性的パートナーへの対応や今後の注意点を伝えるわけであるが,性感染症では,再診率が施設によっては5割程度とされている.再診しない場合には,前述の対応ができないだけでなく,例えば,淋菌感染症患者で,C. trachomatisも混合感染しており,再診時に性器クラミジア感染症に対する治療を開始する必要があっても,それができないだけではなく,C. trachomatisの伝播を防ぐための指示もできないことになる.再診率の低さは,この疾患の大きな問題点である.
〔髙橋 聡〕