ⓔノート7-3-8 髄膜炎菌の疫学

髄膜炎菌は莢膜の抗原性によって少なくとも12の血清群に分類され,そのうち6群 (A, B, C, X, Y, W) が流行性の侵襲性感染症の原因となる.侵襲性感染症から分離される髄膜炎菌の血清群は,国内ではY群が最も多く65%程度を占める.米国および欧州ともにB群が多く,特に4歳未満では65~70%がB群による感染である.

第二次世界大戦前後には多数の髄膜炎菌性髄膜炎の報告があった.

最近では,2013年4月~2017年10月までの間に報告された160例のうち,届け出時致命率は15%であった.

〔大西 真〕