ⓔ図10-2-2 成人急性咳嗽への対応 (咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019.日本呼吸器学会,2019; ivより作成)
※1:遷延性・慢性咳嗽の原因となる疾患の発症早期での来院や,これらの疾患への感染合併などによる,咳嗽・喀痰の出現や増悪での来院もある.
※2:バイタルサインの異常 (体温38 ℃以上,脈拍100回/分以上,呼吸数24回/分以上のいずれか1つ) または胸部聴診所見の異常があれば特に肺炎を疑う.
※3:百日咳の典型例では吸気性笛声や咳込み後の嘔吐などが特徴的である.マイコプラズマやクラミジア感染症の診断には「市中肺炎における細菌性肺炎と非定型肺炎の鑑別項目」を参考にする[成人肺炎診療ガイドライン2017].若年成人の急性呼吸器感染症で発熱と頑固な咳嗽がある場合はマイコプラズマ感染症を疑い,胸部X線写真,各種迅速検査などを行い判断する.
※4:喀痰が膿性に変化 (あるいは膿性痰が新たに出現) するなど,一般細菌の感染が示唆される場合は,β–ラクタム系薬を含めた抗菌薬の投与も考慮する.その場合はできるだけ抗菌薬投与前に喀痰細菌検査を施行し原因微生物の特定に努める.
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