ⓔ図13-29-2 免疫複合体の処理/組織傷害機構 免疫複合体により補体が活性化されると免疫複合体上でC3bが産生され,C3b受容体 (CR1) を介して赤血球に結合する.一方,血小板にはFc受容体が存在し,補体の活性化にかかわらず免疫複合体が結合する.赤血球や血小板に結合した免疫複合体は,肝臓や脾臓に運ばれマクロファージなどにより処理される.一方,免疫複合体により補体が活性化されるとC3aとC5aが産生される.C3aとC5aはマスト細胞や好塩基球から血管作用性アミンの放出を促進し,血管透過性を亢進させる.免疫複合体は血小板にも作用し,血管作動性アミンの放出を促進する.C5aは好中球に対し走化性因子/活性化因子として機能し,好中球の局所集積とリソソーム酵素の放出を介した組織傷害に関与する.
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