ⓔ図13-8-5 ANCA関連血管炎診療ガイドライン2017における,顕微鏡的多発血管炎 (MPA),多発血管炎肉芽腫症 (GPA) に対する治療レジメンの選択 (有村義宏,丸山彰一,他編:ANCA 関連血管炎診療ガイドライン2017,診断と治療社,2017) 診断確定後,臓器障害と病態を評価し寛解導入治療を選択する.中等から高用量ステロイドと,シクロホスファミドまたはリツキシマブとの併用が推奨されている.寛解達成後は免疫抑制薬をアザチオプリンに切り替える.ステロイドは計画的に減量し,可能なかぎり総量を低く抑える. *1:保険適用外. *2:GC+IVCYがGC+POCYよりも優先される. *3:AAVの治療に対して十分な知識・経験をもつ医師のもとで,RTXの使用が適切と判断される症例においては,GC+CYの代替として,GC+RTXを用いてもよい. *4:GC+IVCY/POCYがGC+RTXよりも優先される. *5:POCYではなくIVCYが用いられる場合がある. *6:AZA以外の薬剤として,RTX,MTX*1,MMF*1 が選択肢となりうる. 図には一般的な治療法を示してあり,個々の患者の状況には必ずしもあてはまるとは限らない. 実線矢印・橙色の四角は,ガイドラインの推奨文で提案した治療またはその代替治療を,点線矢印はそれ以外の治療を表す. AAV:ANCA関連血管炎,MPA:顕微鏡的多発血管炎,GPA:多発血管炎性肉芽腫症,GC:グルココルチコイド,CY:シクロホスファミド,RTX:リツキシマブ,IVCY:静注シクロホスファミドパルス,POCY:経口シクロホスファミド,MTX:メトトレキサート,MMF:ミコフェノール酸モフェチル,AZA:アザチオプリン.
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