ⓔ図6-2-1 救命の連鎖 (JRC蘇生ガイドライン作成委員会:JRC蘇生ガイドライン2015, 医学書院, 2016)
心停止の予防として,命にかかわる不慮の事故を予防することや救急疾患の初期症状に気づき心停止となる前に医療機関を受診し治療を開始することなどが挙げられる.早期認識は,突然倒れた人や反応のない人を見たら直ちに心停止を疑うことで始まる.心停止の可能性を認識したら,大声で叫んで応援をよび,救急隊や救急専門家などが少しでも早く到着できるように努める.BLSには心肺蘇生とAEDの使用が含まれる.心停止傷病者の社会復帰には居合わせた人のより早期からのBLSの実施が大きな役割を果たす.ALSはBLSのみでは心拍が再開しない患者に対して薬物や医療機器を用いて行うものである.心拍再開後は必要に応じて専門の医療機関で集中治療を行うことで社会復帰の可能性を高めるよう努める.
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