ⓔ図6-2-3 波形表示のある呼気二酸化炭素モニター (提供:日本光電)
A:救急外来,手術室,ICU/CCUなどで患者の近くに設置され,患者の呼気二酸化炭素分圧を連続モニタするために用いられる.
B:携帯用の呼気二酸化炭素モニターである.
二酸化炭素を赤外線吸収の変化により測定することが可能となり,この原理を用いて肺から排出される二酸化炭素を測定するのが呼気二酸化炭素モニターである.呼気二酸化炭素モニターを気管チューブに接続して呼気中の二酸化炭素を測定する.
心停止症例で食道挿管に気づかれないことがあり,食道挿管の見逃しは非常に高い死亡率につながる.したがって偽陽性率 (気管チューブが実際には食道に留置されているにもかかわらず気管内にあると示す割合) がきわめて低い波形表示のある呼気二酸化炭素モニターが気管チューブの先端位置確認の方法として強く推奨されている.さらに,波形表示のある呼気二酸化炭素モニターは,その後の呼吸管理やCPRの質の評価など他の用途にも使用できるとされている.
[拡大]