素粒子物理学講義

山田 作衛(著)

山田 作衛(著)

定価 6,600 円(本体 6,000 円+税)

A5判/368ページ
刊行日:2022年11月01日
ISBN:978-4-254-13142-0 C3042

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内容紹介

素粒子物理学の入門書。初めて学ぶ人にも分かりやすいよう,基本からニュートリノ振動やヒッグス粒子までを網羅。〔内容〕究極の階層―素粒子/素粒子とその反応の分類/相対論的場の理論の基礎/電磁相互作用/加速器と測定器の基礎/他

編集部から

目次

1. 究極の階層||素粒子
 1.1 物質の基本要素
 1.2 素粒子の反応
 1.3 素粒子と対称性
 1.4 ゲージ対称性
 1.5 今後の展開
  
2. 素粒子とその反応の分類
 2.1 レプトンとクォーク
  2.1.1 レプトン
  2.1.2 クォーク
  2.1.3 反粒子
  2.1.4 ハドロン
  2.1.5 アイソスピン
 2.2 ゲージ粒子
 2.3 ヒッグス粒子
  
3. 相対論的場の理論の基礎
 3.1 第2量子化
 3.2 弦振動の力学
 3.3 場の量子化
 3.4 クライン-ゴルドン方程式とその量子化
  3.4.1 4元ベクトルによる表示
  3.4.2 クライン-ゴルドン方程式の解
 3.5 ディラック方程式とフェルミオンの量子化
  
4. 電磁相互作用
 4.1 ゲージ変換
  4.1.1 包括的ゲージ変換
  4.1.2 局所的ゲージ変換
  4.1.3 ゲージ場としての電磁場
 4.2 電磁場の第2量子化
 4.3 電磁相互作用による反応
  4.3.1 反応における粒子の消滅と生成
  4.3.2 遷移振幅
  4.3.3 ファインマンの規則
 4.4 反応断面積
 4.5 スピン状態の考察
 4.6 電子・ミューオン散乱の微分断面積
  4.6.1 重心系での微分断面積
  4.6.2 実験室系での微分断面積
 4.7 電子・陽電子消滅によるミューオン対生成
 4.8 電子・陽電子散乱(バーバー散乱)
 4.9 コンプトン散乱
 4.10 電子・陽電子の対消滅
 4.11 電磁相互作用の実験的検証
  4.11.1 高次補正
  4.11.2 電子とミューオンの異常磁気能率
  4.11.3 高エネルギー反応の実験結果
  4.11.4 高次過程の計算機処理
 4.12 物質中の荷電粒子の反応
  4.12.1 電離損失
  4.12.2 電子の放射損失
  4.12.3 荷電粒子の多重散乱
  4.12.4 γ線による電子・陽電子対生成
  
5. ハドロンと強い相互作用
 5.1 ハドロン共鳴とアイソスピン
 5.2 奇妙な粒子とアイソスピン
 5.3 奇妙さ
 5.4 SU(3)対称性とクォーク
  5.4.1 SU(3)対称性
  5.4.2 クォーク
  5.4.3 クォーク模型
  5.4.4 色の自由度
 5.5 電子によるハドロン研究
  5.5.1 核子の形状因子
  5.5.2 π中間子の形状因子
  5.5.3 深非弾性散乱
 5.6 クォーク・パートン模型
 5.7 量子色力学,QCD
 5.8 電子・陽電子衝突によるハドロン生成
  5.8.1 新クォークの発見
  5.8.2 電子・陽電子衝突によるハドロンジェット生成
 5.9 ハドロン衝突におけるジェット生成
 5.10 破砕関数
  
6. 弱い相互作用
 6.1 β崩壊とニュートリノ
  6.1.1 空間反転対称性の非保存
  6.1.2 ヘリシティー
  6.1.3 ニュートリノのヘリシティー
 6.2 フェルミの理論と(V-A)相互作用
  6.2.1 ミューオンの崩壊
  6.2.2 ベクトルカレントの保存
  6.2.3 荷電π中間子の崩壊
  6.2.4 ニュートリノのフレーバー
 6.3 W中間子の導入
 6.4 ハドロンの弱い相互作用
  6.4.1 クォークレベルの弱い相互作用
 6.5 中性K中間子の崩壊とCP対称性
  6.5.1 CP対称性
  6.5.2 中性K中間子の崩壊
  6.5.3 KS再生成
  6.5.4 CP非保存の発見
  6.5.5 CP非保存の記述
 6.6 素粒子の世代
  6.6.1 チャームの発見
  6.6.2 第3世代のクォークとレプトン
  6.6.3 タウレプトンの発見
  6.6.4 タウニュートリノの発見
  6.6.5 ボトムクォークの発見
  6.6.6 トップクォークの発見
 6.7 3世代のクォーク混合
  6.7.1 B中間子のCP非保存
  6.7.2 CKM行列の総合フィット
 6.8 3世代ニュートリノの混合
  6.8.1 ニュートリノ振動の基礎
  6.8.2 ニュートリノ振動の観測の概観
  6.8.3 太陽ニュートリノ
  6.8.4 大気ニュートリノの観測
  6.8.5 加速器ニュートリノの長基線振動実験
  6.8.6 原子炉ニュートリノの振動実験
  6.8.7 振動のパラメターのまとめ
  
7. 電弱相互作用の統一
 7.1 ヤン-ミルズ理論
 7.2 ワインバーグ-サラム理論
  7.2.1 弱アイソスピンと弱ハイパーチャージ
  7.2.2 局所的SU(2)×U(1)変換
  7.2.3 自発的対称性の破れ
  7.2.4 GWS理論の詳細
 7.3 GWS理論の実験的検証
  7.3.1 高エネルギーのミューニュートリノビームによる深非弾性散乱
  7.3.2 中性流ニュートリノ反応の発見
  7.3.3 弱中間子WとZの発見
  7.3.4 W中間子質量の精密測定
  7.3.5 W中間子の崩壊
  7.3.6 電子陽電子衝突によるZ中間子生成
  7.3.7 W中間子対生成の断面積
  7.3.8 ヒッグス粒子の探索と発見
  
8. 加速器と測定器の基礎
 8.1 加速器
  8.1.1ヴィデレーの共鳴加速とサイクロトロン
  8.1.2 シンクロトロン
  8.1.3 ビーム衝突型加速器
  8.1.4 線形加速器
 8.2 測定器
  8.2.1 シンチレータ
  8.2.2 チェレンコフ放射検出器
  8.2.3 遷移放射検出器
  8.2.4 飛跡検出器
  
A. 相対論的運動学
 A.1 ローレンツ変換
 A.2 2体弾性散乱の運動学
 A.3 相対論的不変質量と欠損質量
 A.4 相対論的不変位相空間
  
B. γ行列の演算
  
  あとがき
  参考文献
  索引

執筆者紹介

山田作衛(やまださくえ)
東京大学名誉教授
高エネルギー加速器研究機構名誉教授

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