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脳と睡眠
北浜 邦夫(著)
内容紹介
本書は,ヒトや動物にとって重要な生理現象である睡眠・覚醒を司る脳の仕組みを,最新の知見も含めてわかりやすく解説する。〔内容〕睡眠・覚醒の系統発生/睡眠物質と神経メカニズム/視床下部と睡眠・覚醒/オレキシンと覚醒/他
編集部から
目次
1.睡眠という現象─本書のあらすじ
2.ヒトの睡眠
2. 1 脳波像からみたヒトの睡眠
2. 2 徐波睡眠時の脳の活動
2. 3 レム睡眠
3.睡眠・覚醒の系統発生
3. 1 脳の進化と睡眠
3. 2 哺乳類と鳥類の睡眠
3. 3 エネルギーバランス
3. 4 眠らないように見える動物
3. 5 爬虫類以下の脊椎動物
3. 6 昆虫
4.睡眠物質と神経メカニズム
4. 1 眠らないとどうなるか
4. 2 睡眠物質
4. 3 プロスタグランジンD2(PGD2)
4. 4 PGD2とアデノシン
4. 5 プロスタグランジンE2
4. 6 睡眠細胞の活性化
4. 7 レム睡眠の必要性とレム睡眠誘発物質
4. 8 問題点
5.睡眠と脳内の主な神経伝達物質
5. 1 神経間の情報伝達について
5. 2 ドパミン
5. 3 アドレナリンとノルアドレナリン
5. 4 セロトニン
5. 5 ヒスタミン
5. 6 アセチルコリンと一酸化窒素
5. 7 グルタミン酸,GABA,グリシン
5. 8 研究方法
6.視床と大脳新皮質
6. 1 覚醒と意識
6. 2 新皮質の働き
6. 3 視床と大脳新皮質との相互作用
6. 4 新皮質の活性化(賦活)
6. 5 意識の扉(ゲーティング)
6. 6 嗅覚のゲーティング
6. 7 睡眠中のゲートの開閉
6. 8 視床は覚醒に必要不可欠なのか
6. 9 他の覚醒系からの影響
7.下位脳幹と睡眠・覚醒
7. 1 新皮質と覚醒
7. 2 脳幹網様体
7. 3 上行性脳幹網様体賦活系
7. 4 脳幹網様体は覚醒を引き起こすのか
7. 5 延髄抑制系
7. 6 切断実験と問題点
8.視床下部と睡眠・覚醒
8. 1 出発点
8. 2 研究の歴史
8. 3 Economoの症例報告
8. 4 視床下部と覚醒・睡眠
8. 5 前部視床下部
8. 6 後部視床下部
8. 7 ヒスタミンと覚醒
8. 8 脳幹網様体とヒスタミン細胞の相互関係
9.オレキシン(ヒポクレチン)と覚醒
9. 1 摂食中枢と覚醒
9. 2 オレキシンとナルコレプシー
9. 3 オレキシン神経系と覚醒・睡眠
9. 4 オレキシン神経系と他のシステムとの相互作用
10.前脳基底部と生体時計
10. 1 もう一つの覚醒中枢
10. 2 前脳基底部とアセチルコリン
10. 3 前脳基底部と下位脳幹の相互作用
10. 4 睡眠と日内リズム
10. 5 徐波睡眠発生メカニズムのまとめ
11.レム睡眠とその現象
11. 1 ヒトでのレム睡眠の発見
11. 2 レム睡眠の動物での発見
11. 3 新皮質の脱同期
11. 4 急速眼球運動REMとPGO波
11. 5 海馬θ波
11. 6 レム睡眠・覚醒時の脳イメージング
12.レム睡眠の発生メカニズム
12. 1 レム睡眠は橋で発生する
12. 2 橋のアセチルコリン神経系とレム睡眠
12. 3 REM-off(PS-off)細胞
12. 4 何がREM-off細胞を抑制するのか
12. 5 延髄とレム睡眠
12. 6 視床下部からの制御
12. 7 扁桃核からの制御
12. 8 レム断眠とc-fosタンパク質の発現および問題点
13.レム睡眠時の筋弛緩の中枢機序
13. 1 夢で走っても動かないのはなぜか
13. 2 夢幻様行動
13. 3 筋弛緩の中枢機序
13. 4 ナルコレプシーにおける脱力発作
14.自律神経系および陰茎の勃起
14. 1 自律神経系の嵐
14. 2 循環機能
14. 3 呼吸機能
14. 4 体温調節
14. 5 レム睡眠時の陰茎勃起
15.個体発生と神経系の可塑性
15. 1 新生児のリズムの発達
15. 2 神経系の可塑性と発達
15. 3 遺伝と環境
15. 4 レム睡眠断眠と発達障害,気分障害
15. 5 老化と睡眠
全体のまとめとあとがき
引用文献
参考文献・総説
索引