物理学の統計的みかた ―物理学現象の中に“ゆらぎ”をみる―

桜井 邦朋(著)

桜井 邦朋(著)

定価 4,950 円(本体 4,500 円+税)

A5判/200ページ
刊行日:2000年02月10日
ISBN:978-4-254-13078-2 C3042

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内容紹介

ミクロの世界から宇宙まで様々な自然現象をとりあげ,それらの本質を探り,明らかにしていくための統計的な方法を解説。〔内容〕物理学における統計現象/ランダムな物理過程/物理法則の成立とその根拠/物理学における時間の問題/他

編集部から

目次

0. はじめに――事の起こり
1. 物理学における統計現象
 1.1 物理的な統計現象――いくつかの例
  自然現象のランダムな変動/宇宙線現象にみられる例/放射能の現象
 1.2 気体運動論からの寄与――エントロピーの概念
  気体運動論の方法/統計的分布則/熱力学の法則とエントロピー
 1.3 熱力学の第2法則と物理法則
  熱力学の第2法則/物理現象の非可逆性/時間の可逆性・非可逆性
2. ランダムな物理過程
 2.1 乱歩問題と物理的平均というアイデア
  乱歩問題とは何か/乱歩問題からみた拡散過程/
  拡散のパターン――宇宙線の拡散にみる
 2.2 ブラウン運動と拡散過程
  ブラウン運動とは何か/ブラウン運動の処方/確率過程と拡散方程式
 2.3 ランダム過程とフェルミ過程
  ランダム過程と確率論/拡散のパターン/フェルミ過程のアイデア
 2.4 物理的な統計現象と誤差法則
  気体分布則――マクスウェル-ポルツマン分布/物理現象にみられる統計的分布則/
  物理現象の測定誤差の分布と誤差法則
3. 物理法則の成立とその根拠
 3.1 物理法則と確率分布――測定過程をめぐって
  物理法則の成立根拠/測定過程と誤差の推定/誤差法則と確率
 3.2 測定過程と誤差法則
  測定過程に関わる誤差/平均操作と誤差/誤差法則と客観性
 3.3 マクスウェルの魔
  マクスウェルの描像/統計的な釣り合いの概念/熱力学的な平衡からのずれ
 3.4 統計的推測の方法
  統計的な推測技術/時系列に関わる問題/推測統計学の方法
4. 物理学における時間の問題
 4.1 物理的な統計現象と時間
  時間平均という概念/時系列に関わった問題/時間的に発展する現象
 4.2 熱力学的時間と宇宙論的時間
  熱力学の第2法則と時間/自然現象の発展と時間/宇宙論における時間
 4.3 エントロピーと時間――情報理論との関わり
  エントロピーの概念/エントロピーと時間/情報理論とエントロピー
5. 未来への展望
6. さらに学ぶための手引き
7. 付 録 正規分布
8. 索 引

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