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内容紹介
応用化学,合成化学の基礎となる有機量子化学を理論化学と実験化学の両側面からポイントを絞って解説した学部・院生向け教科書。〔内容〕高精度量子化学計算/芳香族性/有機分子の構造と反応性/軌道相互作用/ケイ素系化合物の量子化学
編集部から
目次
1. 有機合成を変えゆく高精度量子化学計算
1.1 高精度量子化学計算による新しい反応機構の提唱
1.2 立体選択性の要因の解明
1.3 展 望
1.4 補足1:非経験的分子軌道法と密度汎関数法
1.5 補足2:代表的な高精度量子化学計算用プログラム
2. 芳香族性―量子化学計算による評価―
2.1 共役形式と芳香族性/反芳香族性
2.2 芳香族性の評価
2.3 さまざまな化学種の芳香族性の評価
2.4 ペリ環状反応と遷移状態の芳香族性
3. 有機分子の構造―量子化学計算に基づく概念構築の試み―
3.1 軌道概念の階層性と類推性
3.2 分子全体のフロンティア軌道を部品軌道からつくる
3.3 フロンティア軌道は官能基を記述できるか―HOMO,LOMOは必ずしも官能基に
対応しない―
3.4 π面選択性におけるπ軌道の対称性を壊す複数の表現法
3.5 化学結合の新しい記述―ベーダー電子密度解析
3.6 カノニカルな軌道表現を越えて
4. 有機分子の反応性―軌造相互作用と化学反応経路―
4.1 軌道相互作用の基本概念
4.2 フロンティア軌道理論とその応用例
4.3 断片分子軌道法とその応用例
4.4 相互作用フロンティア軌道理論とその応用例
4.5 軌道理論によるルイス酸・塩基の硬さの評価と反応性
4.6 化学反応の経路
5. 軌道相互作用と電子移動の制御―14族元素を利用する選択的電子移動反応を
例として―
5.1 電子移動反応における軌道相互作用と分子軌道
5.2 有機ケイ素化合物の特長と軌道相互作用
5.3 δ-π相互作用系
5.4 δ-n相互作用系
5.5 δ-δ相互作用系
5.6 まとめ
6. ケイ素など高周期14族元素化合物の電子構造と反応
6.1 高周期14族元素化合物の特異な構造
6.2 ケイ素化合物の反応の機構
7. 索 引
執筆者紹介
【編集者】藤本 博
【執筆者】藤本 博,森 聖治,中村栄一,辻 孝,河合英敏,大和田智彦,吉澤一成,吉田潤一,吉良満夫,高橋まさえ