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内容紹介
天文学の最新の知見をまとめ,地球から宇宙全般にわたる宇宙像が得られるよう,包括的・体系的に理解できるように解説したもの。〔内容〕宇宙の誕生(ビッグバン宇宙論,宇宙初期の物質進化他),宇宙と銀河(星とガスの運動,クェーサー他),銀河をつくるもの(星の誕生と惑星系の起源他),太陽と太陽系(恒星としての太陽,太陽惑星間環境他),天文学の観測手段(光学観測,電波観測他),天文学の発展(恒星世界の広がり,天体物理学の誕生他),人類と宇宙,など。
編集部から
目次
Ⅰ 宇宙の誕生
概 要
1. ビッグバン宇宙と元素合成
1.1 膨張宇宙の解
1.2 ビッグバン元素合成
2. 宇宙の初期進化
2.1 自然法則の統一理諭
2.2 物質の起源
2.3 インフレーション宇宙モデル
2.4 構造の起源
3. 構造の進化
3.1 宇宙の階層構造と銀河の2点相関関数
3.2 膨張宇宙における重力不安定理論
3.3 密度ゆらぎの統計分布
3.4 ダークマターの密度ゆらぎスペクトル
3.5 Press-Schechter理論と銀河団
4. 宇宙論パラメータの観測的決定
4.1 膨張宇宙の方程式と宇宙論パラメータ
4.2 H0の測定
4.3 H0とH0の測定
4.4 宇宙年齢の下限
4.5 2003年現在の状況
Ⅱ 宇宙と銀河
概要
1. さまざまな銀河とその性質
1.1 さまざまな銀河
1.2 銀河の分類
1.3 銀河の物理的性質
1.4 銀河の性質と宇宙環境
2. 銀河内での星とガスの運動
2.1 銀河の回転と速度分散の観測
2.2 重カポテンシャル論
2.3 流体近似と多粒子系近似
2.4 銀河の力学的構造
2.5 ダイナミックな銀河
2.6 銀河の動力学的安定性
3. 銀河の進化
3.1 みかけの等級と銀河の諸性質
3.2 光度関数の進化
3.3 星形成の歴史
3.4 力学構造の進化
3.5 銀河構造の進化
3.6 銀河進化モデル
3.7 銀河団中の銀河進化
3.8 形成中の銀河
4. クエーサーと活動銀河
4.1 活動銀河核
4.2 活動銀河中心核の統一モデル
4.3 クエーサー
4.4 赤外高光度銀河
5. 近傍の銀河と銀河系
5.1 銀河系のまわりの銀河分布
5.2 局部超銀河団,局部銀河群,および近傍の銀河
5.3 銀河系
Ⅲ 銀河を作るもの
概要
1. 星の誕生と惑星系の起源
1.1 星間空間を満たすもの
1.2 星間分子雲
1.3 星の誕生
1.4 原始惑星系
2. 星の大気とスペクトル
2.1 天体分光学
2.2 恒星スペクトル
2.3 恒星大気の熱力学
2.4 物質と光の相互作用
2.5 恒星大気における放射の伝搬
2.6 恒星大気構造
2.7 大気モデルの観測的検証および基礎物理量の決定
2.8 スペクトル線の形成
2.9 恒星大気の化学組成
2.10 外周圏構造と質量放出
3. 星の進化と元素合成
3.1 星の内部構造
3.2 星の進化:主系列から赤色巨星へ
3.3 星の進化の後期
3.4 重力崩壊型超新星と元素合成
3.5 Ia型超新星と元素合成
3.6 元素の起源
4. 星の変動現象と変光星
4.1 星の変光
4.2 主系列前の変光星
4.3 脈動変光星
4.4 星の振動
4.5 進化と脈動
4.6 星の自転,磁場,黒点
4.7 フレア星
4.8 新星と超新星
5. 連星
5.1 星の誕生と連星の頻度
5.2 近接連星系と連星の形状
5.3 実視連星と連星の軌道
5.4 分光連星と視線速度曲線,質量関数
5.5 食連星と光度曲線
5.6 近接連星系と諸天体
5.7 連星系の進化
5.8 Ⅹ線バースタ
6. 星から星間物質へ
6.1 星間ガスと星間塵
6.2 星間塵の観測
6.3 星間塵の起源
6.4 星間塵のモデル
7. ダークマター
7.1 ミッシングマス
7.2 MACHO
7.3 褐色矮星
7.4 微光天体の探査
7.5 ダークマターの階層性
Ⅳ 太陽と太陽系
概要
1. 恒星としての太陽
1.1 大気構造と化学組成
1.2 内部構造と日震学・ニュートリノ
1.3 表面現象
1.4 フレア
1.5 自転とダイナモ
1.6 周期活動
2. 太陽惑星間環境
2.1 太陽風
2.2 太陽圏(コロナから惑星間空間)
2.3 CME(コロナ質量放出)
2.4 太陽と地球磁気圏
2.5 太陽活動と気候変動
3. 太陽系天体の運動
3.1 ケプラーの法則と軌道運動
3.2 軌道要素
3.3 惑星運動
3.4 小惑星
3.5 衛星の運動
3.6 自転運動
4. 惑星の構造
4.1 地球型惑星
4.2 木星型惑星
4.3 月・水星・金星・火星の表面
4.4 木星大気と大赤斑
4.5 土星・天王星・海王星の表面
4.6 惑星磁気圏
5. 太陽系小天体
5.1 小惑星と彗星
5.2 流星と隕石
5.3 惑星間塵
5.4 黄道光
5.5 惑星の環(リング)
6. 太陽系の構造
6.1 太陽系天体の数・大きさ・質量
6.2 太陽系天体の空間分布
6.3 エッジワース-カイパーベルトとオールトの雲
6.4 太陽系の回転
6.5 太陽の力の及ぶ範囲
7. 太陽系の起源
7.1 太陽系の起源を探る手法
7.2 原始太陽系星雲
7.3 惑星集積
7.4 太陽系内諸天体の形成各論
7.5 太陽系の形成過程
8. 太陽系の探査
8.1 月探査の成果と将釆計画
8.2 火星探査と将来計画
8.3 金星探査の成果と将来計画
8.4 木星型惑星の探査と成果
8.5 彗星探査
8.6 小惑星探査
Ⅴ 天文学の観測手段
概要
1. 光学観測
1.1 屈折望遠鏡と反射望遠鏡
1.2 天体分光と分光器
1.3 検出器としての写真技術
1.4 光電効果の応用
1.5 固体撮像素子と2次元検出器
1.6 干渉計
1.7 ハッブル宇宙望遠鏡と光学スペース観測
2. 電波観測
2.1 宇宙電波の発見と電波天文学の興隆
2.2 電波望遠鏡と宇宙電波観測の仕組み
2.3 ミリ波天文と分子分光
2.4 干渉計
2.5 VLBI
3. 赤外線観測
3.1 赤外線観測の特徴
3.2 赤外線天文学の発展の歴史
3.3 赤外線観測技術
3.4 地上からの赤外線観測
3.5 上空からの赤外線観測
3.6 人工衛星による赤外線観測
3.7 未来に向けて
4. X線観測
4.1 Ⅹ線天文学(高エネルギー天体現象の発見)
4.2 Ⅹ線天文学の基礎
4.3 飛翔体(気球,ロケット,人工衛星)
4.4 Ⅹ線望遠鏡と検出器
4.5 紫外線・極端紫外線の観測
5. その他の観測手段
5.1 宇宙線の起源とガンマ線・ニュートリノ天文学
5.2 重力波天文学の始まり
5.3 宇宙ステーションと月面天文台
Ⅵ 天文学の発展
概要
1. ニュートン以前の宇宙観
1.1 古代の宇宙観
1.2 ギリシアの宇宙観と天動説
1.3 中世の宇宙観からルネッサンスへ
1.4 地動説とコペルニクス革命
1.5 ティコ・ブラーエの観測と天動説
1.6 ケプラーと宇宙の調和
1.7 ガリレオの宇宙観と望遠鏡による観測
1.8 万有引力の法則の発見
1.9 地動説の検証
2. 万有引力の法則の発見
2.1 運動の3法則の完成
2.2 万有引力の法則
2.3 逆2乗法則への道程
2.4 万有引力の登場
2.5 万有引力の実証
2.6 太陽系の安定性
2.7 天王星の発見
2.8 小惑星を探せ
2.9 海王星の予言
2.10 月と潮汐
2.11 そして一般相対論へ
3. 恒星世界の広がり
3.1 天球と惑星の世界
3.2 恒星の距離
3.3 恒星の運動
3.4 太陽周辺の恒星世界
3.5 銀河系の広がり
4. 天体物理学の誕生
4.1 太陽スペクトルの発見
4.2 初めての日食観測
4.3 へリウムの発見
4.4 恒星のスペクトル分類
4.5 ドップラー効果と光の速度
4.6 星雲線の発見
4.7 太陽のエネルギー源
4.8 電波観測の始まり
5. 銀河系研究の発展
5.1 ハーシェルの宇宙
5.2 天体カタログと距離決定技術
5.3 カプタイン宇宙
5.4 シャプレーのモデルと“大論争”への道
5.5 “大論争'”
5.6 今日の銀河系モデル
5.7 銀河系中心
6. 銀河の発見と宇宙の広がり
6.1 大口径望遠鏡の登場
6.2 シュミット望遠鏡による探査
6.3 銀河の距離
6.4 近傍銀河
6.5 銀河の集団
6.6 中性水素による銀河の観測
6.7 銀河の形態分類
6.8 銀河の後退速度・距離関係
Ⅶ 人類と宇宙
1. 人類と宇宙
1.1 宇宙の変遷
1.2 人類発生の条件
1.3 宇宙の理解から人類の未来を考える
2. 天文学の普及活動
2.1 星空に親しむ
2.2 学校教育のなかでの天文学
2.3 プラネタリウムの役目
2.4 公共天文台の役目
2.5 アマチュア天文家の存在
2.6 星空を守る運動
2.7 何のために天文学の普及が必要か
3. アマチュアの貢献
3.1 小惑星の発見
3.2 彗星の発見
3.3 変光星の観測
3.4 今後の展望
4. 時と暦
4.1 時
4.2 現在の時の決め方
4.3 暦の小史
用語解説
索引
和文索引
欧文索引
執筆者紹介
【編集者】磯部?三,佐藤勝彦,岡村定矩,辻 隆,吉澤正則,渡邊鉄哉
【執筆者(執筆順)】佐藤勝彦,郡 和範,小玉英雄,須藤 靖,嶋作一大,岡村定矩,土居 守,家 正則,太田耕司,谷口義明,辻 隆,長谷川哲夫,野本憲一,安藤裕康,中村泰久,尾中 敬,千葉柾司,中島 紀,渡邊鉄哉,末松芳法,亘 慎一,木下 宙,鳴海泰典,浅田 正,前田耕一郎,向井 正,石元裕史,中村良介,吉川 真,中本泰史,水谷 仁,市川 隆,立松健一,川辺良平,川口建太郎,森田耕一郎,亀野誠二,中川貴雄,田原 譲,大橋正健,吉澤正則,中村 士,福島登志夫,濱部 勝,磯部?三,加藤賢一,山岡 均,新美幸夫