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内容紹介
大都市東京を題材に,社会学,人文学,建築学,都市工学,土木工学の各分野から物理的・文化的環境を考察。新しい「環境学」の構築を試みる。〔内容〕先史時代の生活/都市空間の認知/交通/音環境/地震と台風/東京湾/変化する建築/他
編集部から
目次
Ⅰ. 人はどのように環境に住むか
1.先史時代の生活から
1.1 500万年の人類史
1.2 氷期の環境―日本列島の旧石器時代―
1.3 東京の旧石器時代
1.4 東京の縄紋時代
1.5 東京の弥生・古代・中世
1.6 定住戦略
1.7 身体適応と文化・技術の発達
2.江戸・東京の都市空間の変遷
2.1 江戸ヘ―東京の原地形と地理的な中心の誕生―
2.2 江戸城下町―点から面としての市街地の建設と発展―
2.3 東京の誕生―公共用地・住宅地・業務商業地の形成―
2.4 20世紀前半の市街地―東部低地の工業地開発と西部台地の住宅地開発―
2.5 20世紀後半の市街地―都市圏の爆発的拡大―
2.6 市街地の形態・大きさと人口・宅地・建物の量的変遷
2.7 ミクロなパッチワークが織りなす都市
II. 都市空間を知るために
3.都市空間の認知
3.1 世界地図の認知―序―
3.2 環境認知・認知地図
3.3 認知地図の機能―結びにかえて―
4.都市空間のモニタリング
4.1 リモートセンシングとは
4.2 都市の物理的な環境を測る
4.3 人間や社会・経済の動きをとらえる
4.4 今後の課題と期待
III. 我々のつくった環境
5.一極集中と交通混雑
5.1 東京における集積の利益
5.2 直接的な混雑対策
5.3 副作用の強い混雑対策
5.4 集中の費用便益分析
5.5 首都機能移転論の評価
5.6 集中の利益と両立する環境政策へ
6.大都市の交通システム
6.1 歴史が生んだ巨大都市―江戸から東京ヘ―
6.2 東京の交通システムー特徴と課題―
6.3 将来展望―持続可能な交通戦略―
7.東京に耳を澄ます
7.1 騒音に囲まれて
7.2 公共空間にて
7.3 住空間にて
7.4 音風景を巡って
IV. 自然との対応のために
8.地震と台風に備える
8.1 建物の安全性
8.2 地震の環境
8.3 確率モデル
8.4 強風の環境
9.東京湾の環境
9.1 東京湾の高潮防災
高潮災害の歴史/高潮発生のしくみ/高潮防災システム
9.2 東京湾の赤潮・青潮
富栄養化と赤潮/植物プランクトンによる光合成/赤潮の形成過程と季節変動
/赤潮の消長/貧酸素現象と栄養塩の回帰/青潮の発生
10.東京の下水道と下水処理
10.1 東京の下水道システム
下水道のしくみ/水環境と下水処理/下水道システムの現状に関わる
諸問題/下水処理のもつ現代的意味/下水道の将来像構築に向けて
10.2 下水処理で活躍する微生物
機能による分類/系統分類学的な分類
V. 社会文化環境の構築へ向けて
11.生産と保全,変化する建築
11.1 東京で建築を造ること
11.2 建築をライフサイクルで考える
11.3 建築はアッセンブルして造られる
11.4 環境に配慮した建築の造り方
11.5 東京で建築を壊すこと
11.6 廃棄物を減らすには
11.7 何を残して何を壊すか
11.8 いろいろな範囲で考える
12.都市再生の論理と運動
12.1 「地域」の論理
12.2 都市の運動
12.3 都市自治体と住民による都市づくり
13.21世紀の東京に住む
13.1 歴史の大きな転換点
13.2 モダニズムの都市東京
13.3 郊外居住は反環境的である
13.4 郊外居住は21世紀的家族に適さない
13.5 革命的思想も反環境的である
13.6 革命的発想の都市の景観は美しくならない
13.7 コンパクトな都市に向けて
13.8 小さな町の集まりか大きな都市か
14.索 引
執筆者紹介
【編集者】神田 順,佐藤宏之
【執筆者】佐藤宏之,及川清昭,薮内 稔,柴崎亮介,八田達夫,原田 昇,佐久間哲哉,神田 順,崔 恒,磯部雅彦,佐々木淳,味埜 俊,佐藤弘泰,清家 剛,似田貝香門,大野秀敏