建築計画 ―住まいから広がる〈生活〉の場―

竹宮 健司(編著)/石井 敏石橋 達勇伊藤 俊介安武 敦子(著)

竹宮 健司(編著)/石井 敏石橋 達勇伊藤 俊介安武 敦子(著)

定価 3,520 円(本体 3,200 円+税)

B5判/176ページ
刊行日:2022年04月05日
ISBN:978-4-254-26649-8 C3052

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内容紹介

暮らしや社会保障制度との関わりが深いビルディングタイプとして住宅,福祉施設,高齢者施設,医療施設,教育施設を対象とした新しい建築計画の書。それぞれの歴史的経緯を辿り,関連する制度,具体的事例を示しながら今後の課題を説明。

編集部から

住宅,そして暮らしに関わりが深い4つのビルディングタイプ(障害者支援施設,高齢者介護施設,医療施設,教育施設)に対象を絞った建築計画のテキストです。

目次

序章 住まい・生活の場の広がり[竹宮健司]
0.1 住まいと施設
0.1.1 施設の誕生
0.1.2 住宅と施設
0.1.3 生活の場の多様化
0.2 建築計画
0.2.1 建築計画学
0.2.2 建築計画研究の対象領域
0.3 社会的背景
0.3.1 人口の動向
0.3.2 社会保障
0.3.3 ストック活用社会
0.4 本書のねらいと特色
第1章 住まい─個の住まい,共の住まい,公の住まい─[安武敦子]
1.0 はじめに
1.1 住宅のなりたち
1.1.1 中世にみる住まい
1.1.2 格式としての座敷の誕生と広がり
1.1.3 近世以降の民家農家
1.1.4 近代の住まい
1.1.5 関東大震災と同潤会アパート
1.1.6 第二次世界大戦と住まい
1.2 戦後の住宅復興
1.2.1 戦後の建築家の試み
1.2.2 プレハブ住宅の誕生
1.2.3 戦後住宅政策の3本柱
1.2.4 住宅建設計画とニュータウン
1.2.5 3本柱の見直しと住生活基本法
1.3 住宅地の計画と運営
1.3.1 住宅地計画前史
1.3.2 住宅地運営
1.3.3 町の編集へ
1.4 持続可能な住まいに向けて
1.4.1 住まいの長寿命化
1.4.2 ストックの活用
1.4.3 新しい所有形式─定期借地権─
1.4.4 住まいの広がり
1.4.5 地域との調和─景観─
1.5 住み手の視点
1.5.1 使い勝手
1.5.2 高さの計画
1.5.3 住宅の向き
1.6 住まいの地域性の再生
1.7 災害・防災
1.7.1 家づくりにあたって─耐震等級の基準─
1.7.2 家を構えたら─災害への備え─
1.7.3 被災したら─被害の把握─
1.7.4 被災したら─住まいの復興に対する支援─
1.7.5 被災したら─復興中の住まいの支援:仮設住宅─
1.8 住宅設備と省エネ・省CO2
1.9 住まいと環境共生
1.9.1 LCCM住宅・ZEH
1.10 おわりに
第2章 障害者に配慮した施設・まち─共生社会の実現をめざして─[石橋達勇]
2.0 はじめに
2.1 安全・安心の共生社会の実現に向けた取り組み
2.1.1 共生社会の実現をすすめるための法制度
2.1.2 障害者の居住生活の支援
2.1.3 海外のグループホーム事例
2.1.4 公共施設や交通機関のバリアフリー化
2.1.5 日常生活の質的向上を目指した環境整備
2.2 利用者の特性をふまえた計画・設計
2.2.1 障害の種類と特性
2.2.2 障害特性に応じた各種建築空間の考え方
2.2.3 様々な環境要素を活用した計画・設計
2.3 建築と人間を仲立ちする様々な設備・道具
2.3.1 障害の特性や状況に応じて利用する福祉用具の機能と目的
2.3.2 福祉道具の使用を想定した計画・設計の必要性
2.4 地域性や多様性への配慮
2.4.1 気候特性への対応
2.4.2 歴史や文化との共存
2.4.3 ユーザーの多様性を考える
2.5 災害時の備え
2.6 改修事例
2.6.1 住宅の改修
2.6.2 鉄道駅舎のBF化改修
2.6.3 空き家・空き施設の用途転用による活用
2.7 おわりに
第3章 高齢者介護施設─高齢期の豊かな暮らしを支えるために─[石井 敏]
3.0 はじめに
3.1 高齢者介護施設をとりまく状況
3.1.1 施設の住宅化と住宅の施設化
3.1.2 在宅居住の促進と施設利用者の重度化
3.1.3 施設種別を超えた多様な施設づくりと地域づくり
3.2 高齢者介護施設の成り立ち~制度と建築
3.2.1 老人福祉法制定以前~制定後~ゴールドプラン
3.2.2 介護保険
3.2.3 地域包括ケアシステム
3.2.4 介護サービスの種別と施設の種別
3.3 計画理念の変遷
3.3.1 規模処遇から個別ケアへ
3.3.2 介護の場から暮らしの場,そして看取りの場へ
3.3.3 多床室から個室へ
3.3.4 大規模化から小規模化と複合化へ
3.3.5 閉鎖から開放,そして地域へ
3.3.6 施設から住宅へ
3.3.7 利用者視点の計画
3.4 プランニングの変遷
3.4.1 医療モデルから生活モデルへ
3.4.2 豊かな居住空間の追求
3.4.3 居室の個室化
3.4.4 段階的空間構成の導入と単位の小規模化
3.4.5 ユニット化
3.4.6 ユニット型
3.4.7 分棟化
3.4.8 地域分散とまちづくり
3.5 認知症と物理的環境
3.5.1 認知症の理解
3.5.2 認知症と環境
3.5.3 グループホーム
3.5.4 小規模多機能型居宅介護
3.5.5 地域で暮らす・地域で支える
3.6 災害と防災
3.6.1 介護施設と災害
3.6.2 福祉仮設住宅
3.7 設備・機器と環境
3.7.1 介護機器と建築
3.7.2 換気と衛生管理環境工学
3.8 改修と既存建物の活用
3.8.1 既存施設の改修による居住環境の向上
3.8.2 既存建物の活用(転用)による福祉拠点化
3.9 おわりに
第4章 医療施設─治療・療養そして支援の場─[竹宮健司]
4.0 はじめに
4.1 医療施設のなりたち
4.1.1 療養空間の変遷
4.1.2 日本の医療施設の変遷
4.1.3 日本の医療制度
4.1.4 医療施設の機能分化
4.2 現代の医療施設の計画
4.2.1 病院建築の特殊性
4.2.2部門の構成
4.2.3 病院建築の成長と変化
4.2.4 病棟の計画
4.2.5 病室の計画
4.3 医療施設の広がり
4.3.1 緩和ケア医療施設
4.3.2 がん医療とサポーティブケア
4.3.3 小児・新生児のための医療施設
4.3.4 小児緩和ケア医療施設
4.3.5 医療的ケア児への対応
4.4 医療施設の今日的計画課題
4.4.1 医療施設のPOE調査
4.4.2 病院のBCP(Business Continuity Plan)
4.4.3 SPD・物品搬送設備・物品
4.4.4 病院建築の成長と変化(倉敷中央病院)
4.4.5 退院支援・地域移行支援のための空間(精神科病棟)
4.4.6 米国の救急医療海外事例
4.5 おわりに
第5章 学校─多様化する計画課題─[伊藤俊介]
5.0 はじめに
5.1 量的整備の時代
5.1.1 前史─明治・大正・昭和戦前の学校建築
5.1.2 モデル校舎と標準設計─RC,鉄骨,木造
5.1.3 量的整備・定型化の時代の様々な試み
5.2 オープンスペースと教科教室型─建築計画の二大提案─
5.2.1 施設のあり方の提案としての建築計画
5.2.2 オープンスペース型
5.2.3 教科教室型
5.3 質的充実と学校建築の成熟
5.3.1 生活の場という考え方
5.3.2 戦後学校建築の到達点
5.4 新しい計画課題
5.4.1 計画課題の多様化と施設の多機能化
5.4.2 オープンスペース計画の展開
5.4.3 教科教室型の展開
5.4.4 小中一貫校
5.4.5 特別支援学校
5.4.6 複合化・地域連携─学校開放から複合化・共用へ
5.4.7 災害・安全
5.5 教室─基本の空間
5.5.1 教室のなりたち
5.5.2 教室の拡張と正面性解体
5.5.3 教室面積・寸法
5.5.4 ICT化─教育の新しいメディア
5.6 利用者の視点─空間の使い方
5.6.1 教育と空間の適合─オープンスペースが活用されないのはなぜか?
5.6.2 子供の発達と物理的環境
5.7 ストックの性能向上と活用
5.7.1 設備/環境工学とエコスクール
5.7.2 既存校舎の改修と活用
5.8 おわりに 学校本来の機能=教育に立ち戻る
索 引

執筆者紹介

■編著者
竹宮健司 東京都立大学都市環境学部
■著 者
安武敦子 長崎大学工学部
石橋達勇 北海学園大学工学部
石井 敏 東北工業大学建築学部
伊藤俊介 東京電機大学システムデザイン工学部

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