BOOK SEARCH
ナースのための 放射線医療
放射線医学総合研究所(監修)
ネット書店で購入する amazon e-hon 紀伊國屋書店 honto Honya Club Rakutenブックス くまざわ書店
書店の店頭在庫を確認する 紀伊國屋書店
内容紹介
放射線診療は医療全体を支える不可欠な役割を担うに至っている。本書は,ナースが放射線とその健康影響,各種放射線診療の内容と意義,放射線防護の考え方と技術について正しい知識を持ち,医療,看護,ケアに携われるように解説。
編集部から
目次
1.放射線診療の質を高める看護
2.看護職と放射線
2.1 看護職と放射線とのかかわり・役割
放射線診療と看護職のかかわり/オピニオンリーダーとしての看護職
予防医学における放射線利用/原子力・放射線災害医療と看護職
2.2 医療被ばくおよび職業被ばくと看護職のかかわり
医療被ばくに対する防護/自分自身(職業被ばく)の放射線防護
2.3 患者の不安にこたえるために
患者の不安は何か/患者の抱いている誤解の例/放射線診療の概要を理解する
放射線診療に伴う被ばく線量と影響との関係を知る/不安をもった患者への
対応の基本
2.4 看護職自身の放射線防護のために
2.5 看護職の放射線教育のあり方
3.放射線と放射能の基礎知識
3.1 放射線の種類
3.2 放射線の発生
原子の構造/原子核の壊変と放射性同位元素/Ⅹ線の発生
3.3 放射線と物質との相互作用
α線の場合/β線の場合/γ線,Ⅹ線の場合/中性子の場合
3.4 放射線の性質と特徴
α線の場合/β線の場合/γ線,Ⅹ線の場合/中性子の場合
3.5 放射線と放射能の基本単位
放射能の強さ/照射線量/吸収線量/線量/その他の単位
3.6 放射線の測定器
4.アイソトープと医学
4.1 元素,核種とアイソトープ
4.2 放射性壊変と放射平衡
4.3 アイソトープの製造
核反応による方法/放射性壊変を利用する方法/核分裂と核分裂生成物
4.4 放射性核種の生体内挙動と除去法
放射性セシウム/放射性ストロンチウム/放射性ヨウ素/その他
4.5 アイソトープの医学への利用
診断に用いるアイソトープ/治療に用いるアイソトープ
5.職業被ばくと医療被ばく
5.1 放射線被ばく
被ばくのタイブ/被ばくの種類
5.2 被ばく線景と線量限度
実効線量/被ばく線量/放射線防護体系と線量限度
5.3 放射線診療における放射線管理
職業被ばくの管理/公衆の被ばくの管理
5.4 医療被ばくの管理
医療被ばくの特徴/医療被ばくによる患者の被ばく線量
医療介助者などの医療被ばく/防護の3原則
6.放射線影響の分類
6.1 電離からDNAの損傷へ
6.2 細胞の損傷
6.3 組織の損傷から臨床症状へ
6.4 身体的影響と遺伝的影響
6.5 確定的影響と確率的影響
7.急性放射線障害
7.1 放射線による急性障害
全身被ばくによる急性放射線障害/血液・骨髄障害
消化管障害/循環器障害/中枢神経障害/肺障害
その他
7.2 放射線熱傷(皮膚障害)
放射線熱傷と熱傷/放射線熱傷の症状/放射線の線質による
障害の相違/治療
7.3 高線量被ばくによる眼の障害
7.4 被ばく患者に対する初期反応
原則/患者の移送
8.放射線の晩発障害
8.1 放射線の晩発障害の特徴
8.2 がんの発生
放射線誘発がん/人間に認められた放射線誘発がんの例
放射線誘発致死がんの発生確率
8.3 白内障
8.4 放射線による不妊
8.5 放射線治療による晩発障害
8.6 胎児に対する影響(胎内被ばく)
胎内被ばくの特徴/着床前期での被ばく/器官形成期での被ばく
胎児期での被ばく/胎児の医療被ばく/女性の放射線作業について
8.7 内部被ばく
内部被ばくの特徴/放射性物質が人体に入る経路/生物学的半減期と
実効半減期/特に問題となる放射性物質/主な人体障害例
8.8 遺伝的影響
放射線の遺伝的影響の特徴/人類での遺伝的影響/遺伝的影響の評価
8.9 低線量放射線の影響
9.病院における放射線事故
9.1 治療用線源の体内放置
事故の概要と臨床経過/患者線量評価/剖検所見/事故からの反省点と
今後の対策
9.2 放射性核種投与量の誤り
9.3 治療用線源の盗難
事故の発生/急性放射線症と体内汚染/事故の規模
10.放射線防護の原則と実際
10.1 医療の放射線安全
放射線防護の目的/看護職の放射線防護
10.2 放射線安全の基礎
放射線防護の歴史/国際放射線防護委員会
10.3 放射線安全規制と防護
放射線安全規制/放射線施設・設備などの防護基準/放射線診療従事者の
安全管理
10.4 外部被ばくの防護
外部被ばくの対象/防護の3原則/Ⅹ線診療時の防護/放射線治療時の防護
10.5 内部被ばくの防護
内部被ばくの基本/核医学診療における防護/放射性廃棄物の管理
10.6 看護職の放射線防護の役割
放射線安全が最優先/患者の放射線防護/患者を介した放射線防護の特殊性
/患者との信頼関係/家族・介助者および公衆の被ばく防護/放射線防護の
認識
10.7 まとめ
放射線診療の安全と安心/放射線診療の安全文化
11.放射性物質の汚染検査と除染
11.1 用語の整理
11.2 汚染の測定・検査
11.3 除染と汚染防止
11.4 除染剤の種類
11.5 汚染廃棄物の取り扱い
12.画像診療での看護
12.1 画像診療の基礎知識
放射線の理解と放射線防護/各modality別検査の特徴と介助のポイント
/画像診療の現状と将来の可能性
12.2 画像診療におけるリスクマネージメント
マニュアルの必要性/インフォームドコンセント/看護職の役割
/看護職が中心で行えるリスクマネージメント
12.3 画像診療時の看護の役割
検査や治療に対する不安や苦痛の軽減/正確な検査結果を得るための介助
検査や治療の二次的障害の防止
13.放射線治療の基礎
13.1 局所治療の意義
13.2 放射線治療の生物学
放射線治療の作用機序/組織の耐容線量と放射線感受性/
分割照射の理論的根拠
13.3 放射線の分類
13.4 放射線治療装置と照射法
ライナック(直線加速器)/テレコバルト装置/マイクロトロン
/ベータトロン(誘導加速器)/5)定位多軌道照射装置/温熱療法
13.5 治療計画法
13.6 放射線治療に伴う有害反応
全身症状/骨髄/生殖腺/水晶体/口腔粘膜/皮膚/肺/腎臓/肝臓
/胃腸管/脳脊髄/膀胱
13.7 主な疾患の治療法と看護
頭頸部がん/肺がん/食道がん/乳がん/子宮頸がん/前立腺がん
悪性リンパ腫/骨・軟部腫瘍/小児腫瘍/転移に対する治療
14.密封小線源治療での看護
14.1 密封小線源治療の実施の実際
高線量率腔内照射/低線量率腔内照射/高線量率組織内照射
/低線量率組織内照射
14.2 看護の実際
高線量照射(膣内照射・組織内照射)の看護/低線量率照射(膣内照射・
組織内照射)の看護
15.放射線治療患者の看護
15.1 放射線治療の基礎知識
放射線治療とは/放射線治療の特徴/放射線治療の適応と目的/
放射線治療の準備
15.2 放射線治療を受ける患者への看護の役割
治療前/治療中/治療後
15.3 放射線治療に伴う有害反応
全身的反応と看護の要点/局所的反応と看護の要点/放射線治療の早期有害
反応とケア
15.4 緊急事態発生時の対応
脳圧亢進症状/出血/気道閉塞
16.核医学診療での看護
16.1 核医学診療の基礎知識
核医学画像の特徴/放射性医薬品/主な核医学画像診断装置と方法
16.2 核医学診療を受ける患者への看護の役割
不安の解消と検査説明/検査前処置と核医学検査/核医学診療での看護と
被ばく
16.3 各検査・治療に共通の看護
事前説明/準備/態勢準備
16.4 検査・治療法別看護の要点
16.5 緊急事態発生時の対応
17.画像診療を受ける患者のメンタルケア
17.1 画像診療を受ける患者のメンタルケアの考え方
17.2 画像診療を受ける患者の心理状態
診断期/治療期/長期生存期/再発期
17.3 不安の種類
漠然とした不安/具体的な不安
17.4 危機の段階と介入の原則
17.5 看護介入方法の種類
患者中心的介入/医療者中心的介入/身体的介入
/サポートシステムへの介入/回避的介入/事例
18.実習
18.1 X線撮影時の防護の基礎
18.2 X線撮影時の被ばく
18.3 非密封放射性医薬品の安全取り扱いにおける原則
19.あとがき
20.索 引
執筆者紹介
【執筆者】佐々木康人,草間朋子,白川芳幸,渡利一夫,丸山隆司,上島久正,明石真言,菊地 透,芳田典幸,黒田正子,辻井博彦,土器屋卓志,松田光子,吉川京燦,熊谷和正,坂下邦雄