トキシコロジー (第3版)

日本毒性学会教育委員会(編)

日本毒性学会教育委員会(編)

定価 11,000 円(本体 10,000 円+税)

B5判/404ページ
刊行日:2018年03月05日
ISBN:978-4-254-34031-0 C3047

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内容紹介

トキシコロジスト認定試験出題基準に準拠した標準テキスト。2009年版から全体的に刷新し,最新の知見を掲載。〔内容〕毒性学とは/毒性発現機序/化学物質の有害作用/毒性試験法/環境毒性/毒性オミクス/リスクマネージメント/他

編集部から

毒物と毒性の発現機構を研究する学問「毒性学(トキシコロジー)」についての総合的入門書。日本毒性学会が実施する「認定トキシコロジスト」認定試験受験者のためのテキストの最新版になります。
〈主な対象読者〉
 化学・薬学・農学・医学系領域の学生・研究者
 国・団体の研究機関,医薬品・食品・化学メーカー及び関連研究機関の研究者
 自治体の食品・環境部門担当者

目次

○目次と著者
〈目次と著者〉
1.毒性学とは
 和久井信(麻布大)
 1.1毒性学のなりたち 
 1.2毒性物質の分類 
 1.3用量反応関係
 1.4毒性発現様式 
 1.5毒性発現に影響する因子
 1.6相互作用

2.毒性発現機序
 吉成浩一(静岡県立大)
 2.1 第1段階:曝露部位から標的部位への輸送
 2.2 第2段階:究極毒性物質と標的分子の反応 
 2.3 第3段階:細胞の機能障害と毒性
 2.4 第4段階:修復

3.動態・代謝 
 3.1 膜透過 吉成浩一・小澤正吾(岩手医大)
 3.2 吸収 吉成浩一・小澤正吾
 3.3 分布 吉成浩一・小澤正吾
 3.4 代謝 吉成浩一・小澤正吾
 3.5 排泄 吉成浩一・小澤正吾
 3.6 トキシコキネティクス 橋爪孝典(大阪大谷大)
  
4.化学物質の有害作用,安全性評価・管理
 4.1 医薬品
 斎藤嘉朗(国立医薬品食品衛生研究所)・前川京子(同志社女子大)・佐藤恵一朗(武田薬品工業)・猪俣孝二(協和発酵キリン)・北島行雄(CACクロア)
 4.2 化粧品 森眞輝(資生堂)
 4.3食品,食品添加物,食品汚染物質,飼料添加物・汚染物質 
 北嶋聡(国立医薬品食品衛生研究所)
 4.4 農薬 宮田かおり(住友化学)
 4.5 工業化学物質,粉じん,金属,環境汚染物質 尾崎圭介(住友化学)
 4.6 ナノマテリアル 広瀬明彦(国立医薬品食品衛生研究所)
 4.7 天然毒性物質 高山廣光(千葉大)
 4.8 放射線・紫外線 月本光俊(東京理科大)・井尻憲一(東京大学名誉教授
  
5.毒性試験法
 5.1 一般毒性試験 桝富直哉(田辺三菱製薬)
 5.2 安全性薬理試験 葛西智恵子(アステラス製薬)・本坊敏保(イナリサーチ)
 5.3 遺伝毒性 本間正充(国立医薬品食品衛生研究所)
 5.4 発がん性
  鰐渕英機(大阪市大)・武藤朋子(食品薬品安全センター)・和久井信
 5.5 生殖発生毒性 下村和裕(第一三共)
 5.6 光毒性 尾上誠良(静岡県立大)・岩瀬裕美子(田辺三菱製薬)

6.標的臓器と毒性発現
 6.1 血液毒性 平林容子(国立医薬品食品衛生研究所)
 6.2 免疫毒性 中村和市(北里大)
 6.3 消化管毒性 中野(伊藤)今日子(エーザイ)
 6.4 肝毒性 西矢剛淑・渡邉稔之・眞鍋 淳(第一三共)
 6.5 腎・泌尿器毒性 田保充康・赤井翔・鈴木雅実(中外製薬)
 6.6 呼吸器毒性 津田修治(岩手大名誉教授)・佐藤洋(岩手大)
 6.7 神経行動毒性
  亀井浩行・野田幸裕(名城大)・鍋島俊隆(藤田保健衛生大学・藍野大)・種村健太郎(東北大)
 6.8 運動器毒性,感覚器毒性 久世博(ボゾリサーチセンター)
 6.9 循環器毒性 安東賢太郎・中村裕二・杉山篤(東邦大)
 6.10 皮膚・粘膜毒性 小島肇夫(国立医薬品食品衛生研究所)
 6.11 生殖器毒性 古川賢(日産化学工業)
 6.12 内分泌毒性 猪又晃(富士フイルム)・髙岡雅哉(第一三共)

7.環境毒性
 石塚真由美・中山翔太(北大)・鑪迫典久(愛媛大)
 7.1 環境毒性とは
 7.2 環境リスクの考え方
 7.3 環境汚染の規制
 7.4 環境汚染に関する国際的な取り組み
 7.5 環境汚染物質
  
8.動物実験代替法
 小島肇夫
 8.1 動物実験に関する国際動向
 8.2 日本の動物実験に関する動向
 8.3 代替法の公定化
 8.4 動物実験代替法に関した安全性試験に関する国際動向
 8.5 in vitro試験の問題点

9.毒性オミクス
 上原健城(塩野義製薬)・矢本 敬(第一三共)
 9.1 毒性オミクス研究
 9.2 バイオマーカー
 9.3 オミクスデータ解析(バイオインフォマティクス)
 9.4 遺伝子発現解析(トキシコゲノミクス)
 9.5 タンパク質発現解析(トキシコプロテオミクス)
 9.6 内因性代謝物解析(トキシコメタボノミクス)
 9.7 エピジェネティクス
 9.8 展望

10.リスクアセスメント・リスクマネージメント 小野 敦(岡山大)
 10.1 リスクアセスメント
 10.2 リスクマネージメント
 10.3 リスクコミュニケーション
 10.4 安全性評価の国際調和

11.臨床中毒学 沼澤 聡(昭和大)
 11.1 中毒物質
 11.2 患者の症状と治療

12.実験動物 渡部一人(中外製薬)
 12.1 毒性試験に用いる実験動物
 12.2 実験動物の品質管理
 12.3 実験動物/動物実験に関する法令や指針など
 12.4 毒性試験と動物実験における福祉

13.統計学 浜田知久馬(元東京理科大)
 13.1 試験の目的と毒性試験の統計解析の考え方
 13.2 計量データの解析
 13.3 計数データ(2値反応変数)の解析
 13.4 毒性試験に固有な統計解析手法

執筆者紹介

○編集委員
 (委員長)
鍜冶利幸 東京理科大学
石塚真由美 北海道大学大学院
姫野誠一郎 徳島文理大学
広瀬明彦 国立医薬品食品衛生研究所
吉成浩一 静岡県立大学
和久井 信 麻布大学
務台 衛 田辺三菱製薬(株)
森 眞輝 (株)資生堂

○日本毒性学会について
・1973年に獣医・製薬企業系研究者が設立した「毒性研究会」と、1975年に医学・薬学系研究者が設立した「日本毒作用研究会」が合流して生まれる。
・毒物と毒性に関する国内最大の学会。

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