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内容紹介
《本書は『きのこハンドブック』(2000年刊)を底本として刊行したものです》 きのこ栽培の実際から流通・利用,生物学的基礎などきのこの最新情報を網羅。〔内容〕栽培編(主なきのこ27種について詳述)/流通・利用編(世界と日本のきのこの生産と流通/栄養価と薬的効果/きのこの料理/他)/基礎編(菌類ときのこ/地球生命複合体における菌類/遺伝と育種/ニューハイテク/化学組成/採取・分離・菌株保存/他)/付録
編集部から
目次
\ 0. きのこ入門
0.l 農業と栽培化
0.2 きのこ栽培
0.3 利用・流通
0.4 外国産・貿易
0.5 生命のネットワーク
0.6 きのことは
0.7 きのこの生理
0.8 きのこの役割
0.9 薬用としてのきのこ
I. きのこの栽培編
1. マツタケ
1.1 マツタケの分類と分布
1.2 マツタケの生態と生活史
担子胞子/菌根としろのはじまり/マツタケの栄養源/しろの増殖と成長マツタケの発生
1.3 マツタケの林地栽培
適地の選定/作業の実際/マツタケ菌の人工接種法
1.4 マツタケの生産現況と需給
生産現況/マツタケの需給と消費動向
2. ホンシメジ
2.1 記載・分布
2.2 生理・生態
2.3 林地栽培
環境調節による栽培/林内たき火法による栽培/感染苗木法による栽培/培養菌糸接種法による栽培
2.4 菌根菌栽培
空中取り木による無菌根苗の育成/菌根合成用の接種源/取り木苗を用いた苗根合成
2.5 菌床栽培
栽培施設と機器/栽培手順/問題点/他の菌根菌の栽培の可能性
2.6 利用史・利用法
3. シイタケ
3.1 記載分布
形態/分布
3.2 生理生態
物理的要因/化学的要因/ガス環境/きのこ形成と栄養生長期間
3.3 ほだ木栽培(原木栽培)
ほだ木栽培の工程/原木の準備/種菌の接種/伏込み/乾シイタケ栽培/生シイタケ栽培
3.4 菌床栽培1--小型袋栽培
栽培工程
3.5 菌床栽培2--大型ビン栽培
大型ビン栽培の特徴/栽培の実際
3.6 菌床栽培3--固型培地栽培
固型培地/培養基の調製/培養基の殺菌/種菌の接種/菌床の培養/きのこの発生
3.7 菌床栽培4--連続菌床製造システム
連続菌床製造/菌床培養袋/通気度測定装置/生産者栽培成績
3.8 育種
シイタケの育種のはじまり/シイタケ自然集団における遺伝的異変/世界のシイタケ/実用形質の遺伝と交雑育種/種苗法に基づくシイタケの登録品種の特性
3.9 利用史・利用法
4. エノキタケ
4.1 記載・分布
4.2 生理・生態
4.3 菌床栽培
栽培ビン/培地資材/栽培工程/栽培管理
4.4 利用史・利用法
5. ナメコ
5.1 記載・分布
5.2 生理・生態
生活史・生理・生態/外部環境/菌糸の生長条件
5.3 きのこの発生と生育
温度/水分/光線/空気
5.4 原木栽培
普通栽培/短木断面栽培/その他の栽培法
5.5 菌床栽培
作型と菌種/栽培
5.6 利用史・利用法
6. ヒラタケ
6.1 記載・分布
6.2 生理・生態
6.3 菌床栽培(日本)
栽培の手順/培地の調製/ビン詰め/殺菌/接種/培養/菌かき・注水/芽出し/生育/収穫と出荷/培地のかき出し/雑菌汚染
6.4 菌床栽培(外国)
6.5 利用史・利用法
6.6 栽培ヒラタケ類
7. ブナシメジ
7.1 記載・分布
7.2 生理・生態
7.3 菌床栽培(ビン栽培)
栽培工程/培地調製/殺菌/接種/培養/菌かき/生育/収穫
7.4 利用史・利用法
8. マイタケ
8.1 記載・分類
8.2 生理・生態
8.3 栽培形態,作型および品種
8.4 栽培法
菌床栽培/原木栽培
8.5 利用史・利用法
9. ハタケシメジ
9.1 記載・分布
9.2 生理・生態
生育温度/生育pH/炭素源,窒素源の利用
9.3 菌床栽培
培養基の調製/種菌と接種/栽培工程/収穫,包装,出荷
9.4 利用史・利用法
l0. エリンギ
l0.1 記載・分布
10.2 生理・生態
10.3 菌床栽培
培地調製/培養/発生
10.4 利用史・利用法
利用史/利明法
11. ヤナギマツタケ
11.1 記載・分布
11.2 生理・生態
11.3 菌床栽培
原材料/培地の調製/接種培養発生
11.4 利用史・利用法
利用史/利用法
12. ウスヒラタケ
12.1 記載・分布
12.2 生理・生態
12.3 菌床栽培
栽培準備/栽培管理
12.4 利用史・利用法
13. マッシュルーム
13.1 特徴
13.2 生理
13.3 担子胞子育種
13.4 商業的栽培法の選定
菌舎,堆肥製造場/原料入手と栽培
13.5 馬厩肥・鶏糞堆肥栽培法
混合・堆積・前発酵と切返し/若干の注意/必要原料の推定/床詰め/後発酵/接種/覆土/栽培管理/収穫/廃床・水洗・滅菌・病虫害
13.6 栽培史
14. フクロタケ
14.1 記載・分布
14.2 生理・生態・遺伝
14.3 栽培用種菌
14.4 栽培法
戸外栽培/屋内栽培
14.5 病虫害の管理
14.6 利用
15. マンネンタケ
15.1 記載・分布
15.2 生理・生態
15.3 人工栽培法
菌床栽培/原木栽培
15.4 利用史・利用法
16. ヒメマツタケ
16.1 分布・沿革
16.2 生理・生態
16.3 畑作栽培
堆肥製造法/堆肥の袋詰めと植菌/菌まわし/畑埋設法/収穫とその時期
16.4 菌舎棚栽培
堆肥製造と栽培管理法/病害虫の種類と防除法
16.5 利用史・利用法
17. 冬虫夏草
17.1 分類・記載
17.2 採集
17.3 栽培の試み
ハナサナギタケの培養/コナサナギタケの培養/サナギタケの培養
17.4 利用史
18. その他のきのこ
18.1 ムラサキシメジ
記載・特徴/栽培
18.2 ヌメリスギタケ
記載・特徴/栽培
18.3 ヤマブシタケ
記載・特徴/栽培
18.4 ムキタケ
記載・特徴/栽培
18.5 クロカワ
記載・特徴/栽培
18.6 アミタケ
記載・特徴/栽培
18.7 ショウロ
記載・特徴/栽培
18.8 ハツタケ
記載・特徴/栽培
18.9 コウタケ
記載・特徴/栽培
18.10 ホウキタケ
記載・特徴/栽培
Ⅱ. きのこの流通と利用編
19. 世界の食用きのこの栽培地と流通
19.1 マッシュルームの栽培地と流通
19.2 シイタケの栽培地と流通
乾シイタケ/生シイタケ
19.3 トリュフの栽培地と流通
トリュフ/ペリゴールの黒トリュフ/白トリュフ/その他のトリュフに似たもの
19.4 フクロタケの栽培地と流通
19.5 マツタケの生産地と流通
日本産マツタケ/アシア産マツタケ/アフリカ産マツタケ/アメリカ産マツタケ
19.6 その他のきのこの栽培地と流通
20. 日本のきのこの生産の経営と流通
20.1 乾シイタケ生産の経営と流通
20.2 生シイタケ生産の経営と流通
20.3 その他のきのこ生産の経営と流通
経営と出荷/卸売市場/卸売市場の問題点/市場外流通
21. きのこの栄養成分と栄養価
21.1 栄養成分(一般成分)
タンパク質/炭水化物/糟類と糖アルコール/有機酸/脂質/無機質/ビタミン/栄養価
21.2 旨味成分
21.3 苦味・辛味成分
苦味成分/辛味成分
21.4 香気成分
21.5 酵素
糖質分解酵素/タンパク質分解酵素/酸化還元酵素/リグニン分解酵素/その他
22. 冬虫夏草の薬的作用
22.1 由来・効用・生態等
22.2 菌糸体培養
22.3 薬理作用
摘出器官に対するin vitroでの電気生理学的薬理作用/in vitroでの生理活性
23. きのこの料理
23.1 日本のきのこ料理
縄文人は乾シイタケの旨味を知っていた/奈良時代マツタケはご馳走ではなかった/平安時代,聖が好んだのはきのこ/調菜の技術が発達する室町時代/きのこ料理が発達する江戸時代/江戸時代,江戸や上方で使われたきのこ料理/きのこ狩りがさかんに行われた江戸期/京ではマツタケは料亭にのぼまらず/江戸時代のマツタケ料理/ 「椎茸は精進平の立役者」
23.5 外国のきのこ料理
キクラゲは歯ざわりのどごしを味わう/イタリアはボルチーニ/ドイツ人はピフェリング好き/トリュフはフランス人の贅沢きのこ/死者のトランペットはそばピラフに
Ⅲ. きのこの基礎編
24. 菌類ときのこの概念
24.1 進化と分類
自然分類/原核生物と真核生物/五界説
24.2 分類と命名
分類と階級構造/命名
24.3 菌界
菌界の分類/きのこをつくる菌類
24.4 子嚢菌亜門
困難な分類/有性生値法ときのこ/きのこをつくる子嚢菌類
24.5 担子菌亜門
生活史/菌じん類の分類
25. 地球・生命複合体における菌類
25.1 物質循環と分解野としてのきのこ
生態系の中のきのこ/落葉など有機分解者としてのきのこ/木材の分解者としてのきのこ/もしきのこがいなければ
25.2 植物ときのこの共生
植物に多い共生現象/菌根=菌 根/外生菌根をもつ植物/外生菌根をつくるきのこ
25.3 動物ときのこの共生
菌食に基づく共生/排泄または死に基づく共生
25.4 きのこの生態と植物遷移
一次遷移/二次遷移
26. きのこの遺伝と育種
26.1 有性生殖の意義
26.2 菌糸細胞の増殖(有糸分裂;mitosis,減数分裂,meiosis)
遺伝子と核分裂/細胞分裂と有糸分裂/減数分裂
26.3 連鎖群・染色体交叉
26.4 不和合性と交配型
ホモタリズム/へテロタリズム
26.5 交配型因子の機能
交配実験/交配組合せ/交配型組合せとへテロカリオン菌糸体の構造
26.6 交配型因子の構造と複対立性
26.7 育種
きのこ実用形質の遺伝子と育種/育種作業/遺伝分析
27. 菌糸ときのこの生理・生態
27.1 菌糸と菌糸体の生長
栄養生長相/コロニー/苗糸の構造
27.2 担子菌のきのこの形成と発育
腐性菌(担子菌)の場合/菌根菌(マツタケ)の場合
27.3 栄養生理
炭素C/窒素N/リンP/カリウムK/硫黄S/マグネシウムMg/その他の元素/ビタミン類
27.4 ガス環境
酸素o2/酸化炭素Co2/その他のガス
28. きのこのニューハイテクノロジー
28.1 プロトプラストとその利用
プロトプラストの調製培養/細胞選抜技術/細胞融合技術とハイブリッドの作出/その他利用
28.2 きのこの分子生物学
きのこの交配および子実体形成の分子機構/きのこの形質転換
28.3 きのこの分子系統学
RAPD分析/mtDNAの分析/核rDNAの分析
29. きのこの化学成分と薬理学的効果
29.1 生体防御物質
抗生物質(抗菌性物質)/抗腫瘍性物質/抗ウイルス物質/抗変異原物質補体およびマクロファージ活性化物質
29.2 薬理活性物質
血圧降下物質/血糖降下物質/コレステロール低下物質/抗血栓物質/神経系作用物質/神経成長因子合成促進物質/カルモジュリン阻害物質/リポキシゲナーゼ阻害物質/抗炎症物質/その他の薬理活性物質/その他の生理活性物質
29.3 有毒物質
原形質毒/神経毒/胃腸毒/悪酔毒/激痛毒/変異原物質
29.4 生薬
ブクリョウ/チョレイ/霊芝/冬虫夏草/その他
30. きのこの採取,分離・培養法,菌株保存,種菌保存
30.1 採取と分離培養,機材,設備
採取/分離培養/機材/設備
30.2 培養基
合成培地/半合成培地(複合培地)/天然培地/増収剤
30.3 菌株の保存
継代培養保存法/流動パラフィン重層法/凍結保存法/きのこの保存機関と菌株の分譲
30.4 栽培種菌の種類
種菌の形態/種菌の重要性
30.5 種菌製造と種菌の保存
種菌製造に必要な施設/種菌製造の実際/種菌の保存
31. 付 録
31.1 品種登録のしかたと登録きのこ品種名
31.2 菌舎の設計と注意点
31.3 栽培用機器類の利用と培地調製および滅菌の実際
31.4 培地組成,染色液処方,核染色法,その他
31.5 化学元素,度量衡,用紙サイズ,ギリシャアルファベット,ローマ数字,単位
31.6 ニューハイテクノロジー用語解説
32. 索 引 (事項索引,略語索引,生物索引)
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執筆者紹介
【編集者】小川 眞,衣川堅二郎
【執筆者】青木伸雄,赤羽弘文,有田郁夫,伊藤 武,岩瀬剛二,奥村彪生,小川 眞,太田 明,大政正武,河合昌孝,金城典子,川合源四郎,川合正允,衣川堅二郎,相良直彦,澤 章三,隅谷利光,鈴木 彰,千 菊夫,善如寺 厚,床尾力哉,中村公義,原 洋一,福田正樹,堀越孝雄,渡辺和夫