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ことばを科学する ―理論と実験で考える、新しい言語学入門―
伊藤 たかね(著)
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内容紹介
言語学の入門テキスト。日本語と英語の具体例・実験例を見ながら,言語学の基礎理論とことばを科学的に理解する方法を学ぶ。〔内容〕ことばを操る/ことばを理論的に科学する/心と脳の働きを調べる/音/語の意味と構文/使役文/受身文/疑問文/話し手と聞き手/常識的な知識と意味/手話から見る言語の普遍性と多様性/他
編集部から
目次
Part1 イントロダクション
第1章 ことばを操る─「気づいていない」のに「知っている」とは?
1.1 無意識に駆使される知の体系─母語の体系を私たちは「知って」いるか?
1.2 方言や言語変化をどう捉えるか─正しい用法?優れた言語?
1.3 科学としての文法研究─記述文法と規範文法
1.4 母語の獲得─子どもの規則体系の構築
第2章 ことばを理論的に科学する─仮説を立てて検証するとは?
2.1 仮説を立てる─反証可能な仮説とは
2.2 仮説を検証する─「水が蒸発をする」と言えないのはなぜ?
2.3 通言語的な仮説─主要部の位置
第3章 心と脳の働きを調べる─実験研究のための手法
3.1 心の働きを調べる
3.2 脳の働きを調べる
Part2 音の文法
第4章 音の異同の認知─音素・異音とその処理
4.1 音素と異音─同じ音?違う音?
4.2 言語間の相違─外国語の音の聞き分けと発音
4.3 乳児の音素の獲得─弁別できる音が減っていく?
4.4 音素の産出と認知─周囲の音の影響
第5章 「語」の中の音─日本語のアクセントと連濁
5.1 日本語のアクセント─「花」と「鼻」はどう違う?
5.2 連濁─カバの子どもは「子ガバ」再訪
Part3 語の文法
第6章 同一語の語形変化─屈折と二重メカニズム
6.1 英語の屈折─計算している?記憶している?
6.2 二重メカニズムモデル─記憶も計算も両方必要
6.3 記憶と計算─脳科学からのアプローチ
第7章 語から別の語を作る─複雑語の構造と処理
7.1 複雑語の内部構造
7.2 複雑語の処理
第8章 語の意味と構文─動詞の意味分解
8.1 2種類の他動詞─「たたく」と「開ける」はどう違う?
8.2 構文交替と動詞の意味─「ゴミを散らかす/部屋を散らかす」
Part4 文の文法
第9章 文の階層構造と二階建ての文─日本語の使役文を中心に
9.1 埋め込み構造─その文は何階建て?
9.2 日本語の使役─「乗せる」と「乗らせる」はどう違う?
第10章 名詞句の移動─受身文の構造と処理
10.1 英語の受身文
10.2 日本語の受身文
第11章 節境界を越えた関係─疑問文の構造を中心に
11.1 英語の疑問文
11.2 日本語における島の制約─疑問文とかきまぜ
Part5 ことばの使用の文法
第12章 話し手と聞き手の関係─相手はどこにいる?相手はどう思っている?
12.1 直示表現─「来る」とcomeは同じ?
12.2 話し手と聞き手の想定─眠くない?/眠くないの?
第13章 世界知識と意味─名詞の特質構造
13.1 名詞の意味構造と修飾関係の解釈
13.2 名詞の意味からコトの意味を引き出す
まとめに代えて
第14章 言語の普遍性と多様性─手話から迫る
14.1 手話とは─視覚を用いる自然言語
14.2 手話の特性
14.3 手話言語の処理
14.4 手話から考える言語の普遍性と多様性
参考文献
索引