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複雑系双書 1 複雑系のカオス的シナリオ
内容紹介
カオス,複雑現象の研究から到達した新しい自然認識を開示。〔内容〕複雑系科学の必然性/カオスとは何か/情報論的立場による観測問題/CML/カオス要素のネットワーク/カオス結合系の生物ネットワークへの意義/脳の情報処理とカオス
編集部から
目次
1. 複雑系科学の必然性
1.1 はじめに
1.2 カオス
1.3 カオスと複雑さ
1.4 カオスはいかにわれわれの考え方を変えたか?
1.5 動的な多対多関係論と生物ネットワーク
1.6 人工(仮想)世界の構築
1.7 創発の引き金
1.8 トップダウンとボトムアップを越えて
1.9 複雑系研究の方法論
1.10 新しい世界へ
2. カオスとは何か
2.1 ローレンツカオスをめぐって
2.2 カオスの定義をめぐって
2.3 カオス的世界―運動から状態へ
3. 情報論的立場による観測問題
3.1 カオスの観測問題
3.2 決定不能性と全体記述
3.3 カオスの中のデーモン
3.4 BZ反応のカオス
3.5 雑音誘起秩序
3.6 構造安定性はよいモデル概念に導くか?
3.7 カオスの情報理論
4. CML―時空カオスへの構成的アプローチ
4.1 構成的アプローチと模写的アプローチ
4.2 時空カオスとCML
4.3 時空カオスの現象学
4.4 時空カオスの理論
4.5 CMLの応用
5. カオス要素のネットワーク
5.1 GCMモデル
5.2 引き込みクラスター化
5.3 クラスター化の転移
5.4 秩序相とクラスター分岐
5.5 部分秩序相での階層的クラスターとカオス的遍歴
5.6 周縁安定性とピット雪崩によるカスケード
5.7 非同期相における大数の法則の破れと隠れた秩序の存在
5.8 結果の普遍性について
6. カオス結合系の生物ネットワークへの意義
6.1 Coupled Mapの生物情報処理への示唆
6.2 Coupled Mapのもつ情報処理への可能性
6.3 1方向結合CMLの情報力学
6.4 カオス結合系のデザインおよび学習過程
6.5 動的多対多論理の構成と知的情報処理
6.6 生物ネットワークへの示唆
7. 脳の情報処理とカオス的記述
7.1 脳の解釈学
7.2 解釈学の歴史(内と外)
7.3 脳理解の方法―内的記述
7.4 脳神経系におけるカオスの存在
7.5 ニューロカオスの起源
7.6 確率的切り替え写像の意味
7.7 記憶の動的モデル
7.8 記憶の動的連結のモデル
7.9 ニューロカオスの意義
7.10 情報の時間コード
7.11 複雑系としての指尖脈波のカオス
8. 文 献
9. EditorsによるQ&A
9.1 複雑系におけるモデルの意義
9.2 カオス的遍歴
9.3 新しい情報理論と内部観測
10. 索 引
執筆者紹介
【編集者】池上高志,金子邦彦,津田一郎
【執筆者】金子邦彦,津田一郎