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世界地誌シリーズ 7 東南アジア・オセアニア
内容紹介
東南アジア・オセアニア地域の地誌学のテキスト。自然・生活・文化などから両地域を比較しつつ,その特色を追求する。〔内容〕自然環境/歴史・文化の異質性と共通性/資源/伝統文化/グローバル化と経済活動/都市の拡大/比較地誌
編集部から
○シリーズ「刊行のことば」
グローバル化と情報化が進行しつつある現代世界では,世界の諸地域を正確に認識することがますます重要である。それは,地球という限られた空間において,有限な資源を持続的に活用して人類が共生していくために,さまざまな意思決定を行う基盤として,正確な地域認識が不可欠なためである。地域に関する情報を精査し,地域のしくみを理解し,地域像を構築する能力が,私たち一人ひとりに求められている。
世界地誌シリーズは,このような現代的な要請に応えるために編集された。その目的は,日本と世界の諸地域を学習するための基礎的な素材と考え方・方法を提供することである。特に,学校教育では学習指導要領の改訂期を迎えており,教職を目指す大学生にとっても,中学校や高等学校の現職の教員にとっても,地誌の学習を充実するための対策が重要な課題である。本シリーズは,高等教育および教育現場におけるこのような差し迫った需要に応えるものである。もちろん,世界の諸地域に関心をもつ幅広い読者にも楽しんでいただけるように,コラムや写真を含めて,わかりやすく編集されている。
執筆にあたったのは,世界地誌研究の最前線で活躍する研究者であるとともに,教育者としてこれからの地理教育・地理学研究を担う学生諸君を指導している地理学者たちである。本シリーズを,「地理学基礎シリーズ」とともに,21世紀の大学教育におけるスタンダードな教科書として,多くの皆様に活用していただきたい。