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内容紹介
国際生物学オリンピック,日本生物学オリンピックで出題された問題を例に,行動学・生態学を丁寧に解説。世界標準の知識と問題の解き方・考え方を身につけ,高い実践力を養う。〔内容〕動物行動学/自然選択/個体群/群集/種多様性/生態系生態学/保全・応用/実験問題(個体群動態モデルほか)/大会概要/他
編集部から
目次
第1章 動物行動学
1.1 動物行動学の成立
○動物行動学の背景
○古典的な動物行動学
○ティンバーゲンの「4つのなぜ」
○本能と学習
○氏か育ちか:刷り込みを例に
1.2 コミュニケーション
問題 JBO2015予選・問19 ミツバチのダンス
1.3 自然選択
○自然選択による進化
○人為的影響による迅速な進化
○「種の存続」「集団の存続」の誤り
コラム 子殺し
○制約とトレードオフ
問題 JBO2018予選・問13 トカゲのトレードオフ
○最適な行動
演習問題 最適採餌理論
演習問題 タカハトゲーム
1.4 性選択
○性,雄と雌
○性とは
○性選択
○雄間競争
○雌による選り好み
○交尾後の性選択
問題 JBO2006予選・問48-51 性選択
1.5 血縁選択
○血縁度と利他行動
演習問題 血縁個体の利他行動
第2章 個体群と群集
2.1 個体群
○個体群とは
○個体数の推定
問題 JBO2015予選・問17 標識再捕獲法
○個体の空間分布
問題 JBO2017予選・問15 個体の空間分布
○個体群の成長
○密度依存性成長
問題 JBO2018予選・問15 密度依存性成長
○齢構造・ステージ構造
コラム なぜ対数グラフを使うのか
問題 IBO2020日本大会・問題17 齢構造をもつ個体群の成長
コラム 生活史ステージごとの個体数を調べる数理モデル
○メタ個体群
問題 JBO2009理論問題・問28 メタ個体群
2.2 群 集
○群集とは
○競 争
コラム 競争がもたらす進化:生態的形質置換と「過去の競争の亡霊」
○捕食・寄生
問題 JBO2011予選・問18 捕食者と被食者の個体数変動
○共 生
コラム 共生関係を搾取する生き物たち
演習問題 ストレス環境下での種間相互作用
○食物網・食物連鎖
コラム 環境条件によって変わる食物連鎖の長さ
○間接効果
問題 JBO2012予選・問18 間接効果
コラム 外来生物による間接効果:侵入溶融
○感染症
演習問題 感染症の数理モデル
コラム 感染症と生物多様性
第3章 生物多様性と生態系
3.1 種多様性
○種の概念と定義
コラム 生態的種分化
○種多様性
問題 JBO2020代替二次・問30 生物多様性指標
コラム ヒトという種
3.2 生態系生態学
○物質循環
問題 JBO2020代替二次・問27 富栄養化
○大気循環とバイオーム
問題 JBO2016予選・問16 大気大循環とバイオーム
コラム 陸域バイオームを決定づける攪乱の影響
3.3 保全・応用
○絶滅の駆動要因
問題 IBO2017英国大会・問題 ウィンドファームのアセスメント
コラム 第6の大量絶滅は起こっているのか?
○気候変動
問題 JBO2017代表選抜・問6 地球規模の炭素循環
コラム 知床国立公園での森林生態系復元の試み
第4章 実験問題
4.1 個体群動態モデル
○個体群の図解モデル
問題 JBO2015本選実験試験・実験2 ロジスティックモデルの計算
4.2 確率論に基づいた統計的な検定
○2項分布と確率分布
○2項分布を用いた検定
問題 IBO2007カナダ大会国内2次試験 アズキゾウムシは卵の数を数えられる?─均等に産卵する行動の統計分析─
コラム χ2検定と片側検定
A 付録 国際生物学オリンピックの概要
A.1 国際生物学オリンピックについて
○IBOの活動の概要
コラム 前IBO議長からのメッセージ
○JBOの活動の概要
コラム 君は世界と何を語るか
A.2 国際大会までの道のり
○国内大会の概要
コラム 日本生物学オリンピック本選へ参加して
○国際大会の概要
コラム 国際生物学オリンピックのjuryの仕事
コラム 国際生物学オリンピックへ参加して
索 引
執筆者紹介
■シリーズ監修
国際生物学オリンピック日本委員会
■監 修
宮下 直(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
■編 集
沓掛展之(総合研究大学院大学統合進化科学研究センター教授)
瀧本 岳(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)
森 章(東京大学先端科学技術研究センター教授)
野口立彦(防衛医科大学校医学教育部医学科教授)
■執筆者(五十音順)
岩間 亮(東京大学大学院農学生命科学研究科助教/IBO 2005 中国大会代表)
沓掛展之(総合研究大学院大学統合進化科学研究センター教授)
瀧本 岳(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)
中桐悠一郎(東京大学医学部在籍/IBO 2016 ベトナム大会代表)
野口立彦(防衛医科大学校医学教育部医学科教授)
保呂有珠暉(パスツール研究所・パリシテ大学博士課程在籍/IBO 2016 ベトナム大会代表)
松田良一(東京大学名誉教授/IBO 議長(2018 ~ 2022))
三上智之(国立科学博物館 日本学術振興会特別研究員PD/IBO 2010 韓国大会・2011 台湾大会代表)
宮下 直(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
森 章(東京大学先端科学技術研究センター教授)
和田 洋(筑波大学生命環境系教授/JBO コーディネーター(2018 ~ 2021))