BOOK SEARCH
インベンス・ルービン 統計的因果推論 (上)
G.W. インベンス・D.B. ルービン(著)/星野 崇宏・繁桝 算男(監訳)
G.W. インベンス・D.B. ルービン(著)/星野 崇宏・繁桝 算男(監訳)
定価 5,940 円(本体 5,400 円+税)
A5判/320ページ
刊行日:2023年07月01日
ISBN:978-4-254-12291-6 C3041
ネット書店で購入する amazon e-hon 紀伊國屋書店 honto Honya Club Rakutenブックス くまざわ書店
書店の店頭在庫を確認する 紀伊國屋書店
内容紹介
ノーベル経済学賞受賞のインベンスと第一人者ルービンによる統計的因果推論の基本書。潜在的結果変数,割り当てメカニズム,処置効果,非順守など重要な概念を定義しながら体系的に解説。〔内容〕基礎:枠組み/古典的無作為化実験/正則な割り当てメカニズム:(1)デザイン/(2)解析/(3)追加的な解析/非順守
編集部から
目次
第I部 基礎
1. 因果性:基本的な枠組み
1.1 はじめに
1.2 潜在的結果変数
1.3 因果効果の定義
1.4 因果効果の一般的な用法
1.5 因果効果の学習:複数のユニット
1.6 ユニット処置値の安定性仮定SUTVA
1.6.1 SUTVA:相互干渉がないこと
1.6.2 SUTVA:処置の隠れた変動がないこと
1.6.3 SUTVA:代替
1.7 割り当てメカニズム:導入
1.8 属性,処置前変数,共変量
1.9 潜在的結果とLordのパラドックス
1.10 因果に関する推定対象
1.11 本書の構成
1.12 サンプル,母集団,超母集団
1.13 まとめ
注釈
2. 因果推論のための潜在的結果変数アプローチ略史
2.1 はじめに
2.2 Neyman以前の潜在的結果変数アプローチと割り当てメカニズム
2.3 Neyman(1923)の無作為化実験における潜在的結果変数記法
2.4 物理的無作為化の先駆け
2.5 Fisher(1925)の提案:処置割り当ての無作為化
2.6 因果効果の観察研究における観測された結果の表記法
2.7 社会科学分野の観察研究における潜在的結果変数の利用
2.8 観察研究における潜在的結果変数と割り当てメカニズム:Rubin(1974)
注釈
3. 割り当てメカニズムの分類
3.1 はじめに
3.2 表記法
3.3 割り当て確率
3.4 割り当てメカニズムへの制約
3.5 割り当てメカニズムと超母集団
3.6 無作為化実験
3.7 観察研究:正則な割り当てメカニズム
3.8 観察研究:非正則な割り当てメカニズム
3.9 まとめ
注釈
第II部 古典的無作為化実験
4. 古典的無作為化実験の分類
4.1 はじめに
4.2 表記法
4.3 Bernoulli試行
4.4 完全無作為化実験
4.5 層別無作為化実験
4.6 対無作為化実験
4.7 議論
4.8 まとめ
注釈
5. 完全無作為化実験のためのFisherの正確確率検定
5.1 はじめに
5.2 Paul et al. の蜂蜜実験データ
5.3 6名のデータ例
5.4 帰無仮説の設定
5.5 統計量の選択
5.5.1 変換
5.5.2 分位数
5.5.3 t統計量
5.5.4 順位統計量
5.5.5 モデルベースの統計量
5.5.6 Kolmogorov-Smirnov統計量
5.5.7 複数のコンポーネントを伴う統計量
5.5.8 検定統計量の選択
5.6 小規模シミュレーション研究
5.7 p値計算に基づく区間推定
5.8 p値の計算
5.9 共変量を用いた場合のFisherの正確p値
5.10 蜂蜜データにおけるFisherの正確p値
5.11 まとめ
注釈
6. 完全無作為化実験でのNeymanの反復実験
6.1 はじめに
6.2 Duflo-Hanna-Ryan教師インセンティブ実験データ
6.3 平均処置効果の不偏推定
6.4 Neymanの推定量のサンプリング分散
6.4.1 2ユニットのNeyman推定量のサンプリング分散
6.4.2 NユニットのNeyman推定量のサンプリング分散
6.5 サンプリング分散の推定
6.6 信頼区間と検定
6.6.1 信頼区間
6.6.2 検定
6.7 母平均処置効果の推定
6.8 共変量を用いたNeymanのアプローチ
6.9 Duflo-Hanna-Ryan教師インセンティブデータの結果
6.10 まとめ
注釈
A. サンプリング分散の計算
B. 超母集団からのランダムサンプリング
7. 完全無作為化実験における回帰分析
7.1 はじめに
7.2 LRC-CPPTコレステロールデータ
7.3 超母集団平均処置効果
7.4 共変量のない線形回帰
7.5 処置インジケータ以外に説明変数のある線形回帰
7.6 説明変数と相互作用のある線形回帰
7.7 結果変数の変換
7.8 共変量を加えることによる正確性の上限
7.9 処置効果の有無の検定
7.10 LRC-CPPTコレステロールデータの推定
7.11 まとめ
注釈
A. 付録
8. 完全無作為化実験に対するモデルベースの推論
8.1 はじめに
8.2 Lalonde NSWの実験的な職業訓練データ
8.3 シンプルな例:代入のナイーブな方法と洗練された方法
8.4 共変量のないベイジアンモデルベース代入法
8.4.1 モデルベースのアプローチへの入力
8.4.2 共変量のない完全無作為化実験における因果効果のモデルベース推論のためのベイジアンアプローチの4つのステップ
8.4.3 6ユニットの解析例
8.5 モデルベースアプローチにおけるシミュレーション手法
8.6 潜在的結果変数間の依存性
8.7 共変量のあるモデルベース代入法
8.8 超母集団の平均処置効果
8.9 頻度論的な観点
8.10 NSWプログラムの効果のモデルベース推定
8.11 まとめ
注釈
A. 正規モデルの事後分布
A.1 事前分布,尤度関数,事後分布
A.2 未知の平均と既知の分散をもつ正規分布
A.3 既知の平均と未知の分散をもつ正規分布
A.4 正規線形回帰モデル推定のためのシミュレーション手法
A.5 ロジスティック回帰モデル推定のためのシミュレーション手法
B. 共分散行列が既知の場合の解析的導出
9. 層別無作為化実験
9.1 はじめに
9.2 テネシーSTARプロジェクトデータ
9.3 層別無作為化実験の構造
9.3.1 2層の場合
9.3.2 J層の場合
9.4 層別無作為化実験におけるFisherの正確p値
9.4.1 2層でのFEPアプローチにおける統計量の選択
9.4.2 J層の場合のFEPアプローチ
9.4.3 FEPアプローチによるSTARプロジェクトデータの分析:クラスレベル
9.4.4 FEPアプローチによるSTARプロジェクトデータの分析:生徒レベル
9.5 Neymanの繰り返しサンプリングの観点からの層別無作為化実験の分析
9.5.1 2層の場合
9.5.2 NeymanのアプローチとSTARプロジェクト
9.6 層別無作為化実験の回帰分析
9.6.1 一般的な枠組み
9.6.2 STARプロジェクトの回帰分析
9.7 層別無作為化実験のモデルベース分析
9.7.1 一般的な考察
9.7.2 STARプロジェクトのモデルベースの分析
9.8 実験デザインの問題:層別と完全無作為化の比較
9.9 まとめ
注釈
A. 生徒レベルでの分析
B. 定理9.1と9.2の証明
10. 対無作為化実験
10.1 はじめに
10.2 子供テレビ教室実験データ
10.3 対無作為化実験
10.4 対無作為化実験におけるFisherの正確p値
10.5 Neymanの繰り返しサンプリング論による対無作為化実験の分析
10.6 対無作為化実験の回帰ベース分析
10.7 対無作為化実験のモデルベース分析
10.8 まとめ
注釈
A. 証明
11. 事例:労働政策プログラムの実験を用いた評価
11.1 はじめに
11.2 サンディエゴSWIMプログラムデータ
11.3 Fisherの正確p値
11.4 Neymanの繰り返し抽出に基づく点推定値と大標本に基づく信頼区間の構成
11.5 回帰による推定
11.6 モデルベースの点推定
11.7 まとめ
注釈
参考文献
索引
執筆者紹介
【監訳者】
星野崇宏 慶應義塾大学経済学部教授.博士 (学術).博士 (経済学)
繁桝算男 東京大学名誉教授.Ph.D.
【訳者】
猪狩良介 法政大学経営学部
宇佐美慧 東京大学大学院教育学研究科
岡田謙介 東京大学大学院教育学研究科
加藤 諒 一橋大学ソーシャル・データサイエンス学部
繁桝算男 東京大学名誉教授
篠崎智大 東京理科大学工学部
篠田和彦 名古屋大学大学院経済学研究科
清水祐弥 ウィスコンシン大学マディソン校経済学部
高井啓二 関西大学商学部
高田悠矢 Re Data Science 株式会社
高橋耕史
高畑圭佑 慶應義塾大学産業研究所
長島健悟 慶應義塾大学病院臨床研究推進センター
野間久史 統計数理研究所データ科学研究系
長谷川泰大 三井物産株式会社
福元健太郎 学習院大学法学部
二荒 麟 メリーランド大学農業資源経済学研究科
星野崇宏 慶應義塾大学経済学部
宮崎 慧 慶應義塾大学産業研究所
森川耕輔 大阪大学大学院基礎工学研究科
若野綾子 東海大学政治経済学部
(上下巻共通)