BOOK SEARCH
シリーズ〈データの科学〉 3 複雑現象を量る ―紙リサイクル社会の調査―
内容紹介
複雑なシステムに対し,複数のアプローチを用いて生のデータを収集・分析・解釈する方法を解説。〔内容〕紙リサイクル社会/背景/文献調査/世界のリサイクル/業界紙に見る/関係者/資源回収と消費/消費者と製紙産業/静脈を担う主体/他
編集部から
目次
1. 紙リサイクル社会を研究すること
1.1 紙リサイクル社会とは何か
1.2 多様な主体を対象とする複数のアプローチ:データの料学による考え方
1.3 本書の構成
2. 紙リサイクル社会研究の背景と発端
2.1 問題の背景:大都市の廃棄物問題―東京都の事例―
2.2 住民調査による東京都目黒区リサイクルの問題点の発見
2.3 さらなるリサイクルへの期待と情報のニーズ
2.4 海外を中心とした既存の「住民のリサイクル行動」の研究
2.5 住民のリサイクルの行動分析を越えて
2・6 国際比較をするわけ
3. 世界の紙リサイクル社会のマクロ分析―文献調査による
3.1 紙生産上位10か国の回収率・利用率・輸出入の分析
3.2 ドイツ連邦共和国
3.3 スウェーデン王国
3.4 アメリカ合衆国
4. 業界紙に見る紙リサイクル社会の激動
4.1 1997年の状況:古紙余剰
4.2 古紙の過剰在庫と緊急輸出
4.3 古紙の過剰在庫から古紙不足へ:緊急輸出から商業輸出への変化
4.4 DIP設備投資の活発化
4.5 国内古紙価格の上昇と古紙不足へ
4.6 分極化する裾物古紙市況:需要が増加する雑誌古紙と減少する段ボール古紙
4.7 段ポール古紙の輸出開始
4.8 輸出のための古紙の不足
4.9 全面的古紙不足
4.10 1997年から2000年の変化
5. 紙リサイクル関係者の意見―インタビュー調査による
5.1 1997年8月アメリカ:日本紙パルプ商事ロスアンジェルス支社
アメリカの古紙回収と廃棄物処理システムについて/古紙の輸出入
5.2 1998年3月ドイツ:ハクレ
5.3 1998年3月ドイツ:インターゼロー
5.4 1999年3月スウェーデン:スウェーデン環境保護局
6. 消費と資源回収の関連―日本の消費者調査
6.1 住民の古紙回収行動と古紙消費行動
6.2 研究対象としてのトイレットペーパー
6.3 調査の方法
調査の構成/標本抽出手続きと対象者/ブラインドテスト用のトイレットペーパー
6.4 調査の結果と考察
再生紙とパルプのトイレットペーパーのブラインドテスト/トイレットペーパーの購入基準/購入基準と購入行動の定量的解析/リサイクル回収行動と再生紙の
購入に影響を与える要因
6.5 結 論
7. 消費者と製紙産業の対比―日本の生産者調査
7.1 消費者と製紙産業
7.2 生産者
7.3 調査の結果と考察
生産者による消費者の購入基準の推定/生産者の販売店に対する評価/生産者の開発戦略/商品開発戦略の優先順位/商品開発戦略の数量化III類/生産者の開発戦略と消費者の購入基準の推定の関係/再生紙製品を生産する利点と欠点の分析
7.4 結 論
8. 静脈をになう主体―回収集者・卸業者調査
8.1 古紙回収の危機,そして変化
8.2 調査対象者と調査法
8.3 結 果
古紙リサイクルシステムに対する見解/古紙回収制度と消費者,自治体,企業の関係/ゴミ処理とリサイクルに関する回収業者,消費者,生産者の意識の比較
8.4 結 論
9. 消費者の国際比較―ドイツ,スウェーデン,日本の消費者調査
9.1 国際比較研究
9.2 ドイツとスウェーデンの消費者調査の方法
ドイツでの標本抽出手続きと対象者/スウェーデンでの標本抽出手続きと対象者/ブラインドテスト用のトイレットペーパー
9.3 調査の結果と考察
再生紙製とパルプ製のトイレットペーパーブラインドテスト/購入行動・基準・再生紙製品の評価/リサイクル行動/紙リサイクルに重要なこと
9.4 結 論
10. データによって明らかにされたこと
11. 参考文献
12. 付録1 消費者調査用アンケート用紙
13. 付録2 生産者調査用アンケート用紙
14. 索 引