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シリーズ〈理論物理の探究〉 1 重力波・摂動論
内容紹介
アインシュタイン方程式を解析的に解く。ていねいな論理展開,式変形を追うことで確実に理解。付録も充実。〔内容〕序論/重力波/Schwarzschildブラックホール摂動/Kerrブラックホール摂動
編集部から
目次
1. 本書の目的と一般相対論の準備
1.1 重力波物理学・天文学の幕開け
1.2 本書で用いる一般相対論の基礎知識
1.2.1 座標や添字に関する一般的な約束事
1.2.2 座標変換とベクトル・テンソル量
1.2.3 計量テンソル
1.2.4 ベクトル・テンソルの添字の上げ下げ
1.2.5 内積・縮約
1.2.6 共変微分
1.2.7 曲率テンソル
1.2.8 幾何学単位系
2. 重力波
2.1 線形化されたEinstein方程式
2.2 ゲージ変換
2.3 重力波の伝播
2.4 トランスバース・トレースレス(TT)ゲージ
2.5 重力波の影響
2.6 重力波源と四重極公式
2.6.1 Green関数と遠距離場
2.6.2 Newton重力場
2.6.3 重力波成分
2.7 重力波のエネルギー
2.8 重力波とそのエネルギーのオーダー評価
2.9 連星系からの重力波
2.9.1 円軌道運動からの重力波
2.9.2 円軌道運動からの重力波のエネルギー放射率
2.9.3 断熱近似による重力波波形
2.9.4 停留位相法と周波数領域での重力波波形
2.10 連星系からの重力波のデータ解析
3. Schwarzschildブラックホール摂動
3.1 Schwarzschild計量
3.2 Regge-Wheeler-Zerilli形式
3.2.1 計量の摂動と線形化されたEinstein方程式
3.2.2 スカラー・ベクトル球面調和関数展開
3.2.3 テンソル球面調和関数展開
3.2.4 計量の摂動のテンソル球面調和関数展開
3.2.5 エネルギー・運動量テンソルのテンソル球面調和関数展開
3.2.6 偶パリティと奇パリティ
3.2.7 ゲージ変換
3.2.8 Regge-Wheelerゲージでの計量の摂動
3.2.9 線形化されたEinstein方程式のテンソル球面調和関数展開
3.2.10 マスター方程式の導出
3.2.11 漸近的平坦なゲージにおける計量の摂動
3.2.12 マスター変数と重力波の関係
3.2.13 重力波のエネルギー放射率
3.3 Chandrasekhar変換
3.4 ブラックホール準固有振動
3.5 時間領域・周波数領域でのマスター方程式の解法
4. Kerrブラックホール摂動
4.1 Kerr計量と関連する幾何学量
4.1.1 Kerr計量
4.1.2 テトラッド
4.1.3 光的テトラッド
4.1.4 Killingベクトル・Killingテンソルと保存量
4.2 Riemann曲率の光的テトラッド表現
4.2.1 テトラッド形式
4.2.2 Newman-Penrose形式
4.2.3 \(\Psi_{0}\),\(\Psi_{4}\)と重力波の関係
4.2.4 スピンの重み
4.2.5 Newman-Penrose量に対する方程式
4.2.6 Kerr計量に対するNewman-Penrose量
4.3 Kerr時空における重力場摂動
4.3.1 Teukolsky形式
4.3.2 Teukolsky方程式の変数分離
4.3.3 Teukolsky方程式の漸近解
4.3.4 Green関数法による解の構築
4.3.5 重力波のエネルギースペクトル
4.4 Teukolsky方程式の数値的解法
4.4.1 動径Teukolsky方程式の数値的振る舞い
4.4.2 Chandrasekhar変換
4.4.3 Sasaki-Nakamura変換
4.4.4 Schwarzschild極限
4.4.5 Sasaki-Nakamura逆変換
4.5 Teukolsky方程式の解の解析的表現
4.5.1 Teukolsky方程式の特異点
4.5.2 動径関数の超幾何関数表現
4.5.3 動径関数のCoulomb波動関数表現
4.5.4 超幾何級数展開とCoulomb波動関数展開の接続
4.5.5 漸近解の係数の読み取り
4.5.6 Teukolsky方程式の厳密解
付録
A. 重力波のエネルギーの計算
A.1 \(O(h^{2})\)のChristoffel記号の導出
A.2 \(O(h^{2})\)のRiemannテンソルの導出
A.3 \(O(h^{1})\)のEinsteinテンソルの導出
A.4 \(O(h^{2})\)のEinsteinテンソルの導出
A.5 \(O(h^{2})\)のEinsteinテンソルの平均化
A.6 (2.204)式の導出
A.7 単位ベクトルの角度積分
B. アンテナパターン関数
C. 真空背景時空におけるLorenzゲージでの線形化されたEinstein方程式
D. パリティ変換
D.1 (スカラー)球面調和関数のパリティ変換
D.2 ベクトル球面調和関数のパリティ変換
D.3 テンソル球面調和関数のパリティ変換
E. 点粒子のエネルギー・運動量テンソル
F. Kerr時空における点粒子の運動
F.1 運動の定数を用いた測地線方程式
F.2 赤道面軌道
F.3 赤道面円軌道
G. Schwarzschildブラックホール摂動における低い\(\ell \)モード
G.1 \(\ell =0 \)モード
G.2 \(\ell =1 \)奇パリティモード
G.3 \(\ell =1 \)偶パリティモード
H. Regge-Wheeler-Zerilliマスター変数とWeylスカラーとの関係
I. 微分方程式の確定特異点
J. 回転楕円体調和関数
文献
索引