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シリーズ〈気象学の新潮流〉 5 「異常気象」の考え方
木本 昌秀(著)
内容紹介
異常気象を軸に全地球的な気象について,その見方・考え方を解説。〔内容〕異常気象とは/大気大循環(偏西風,熱帯の大循環)/大気循環のゆらぎ(ロスビー波,テレコネクション)/気候変動(エルニーニョ,地球温暖化)/異常気象の予測
編集部から
目次
はじめに
1 異常気象とは─さまざまな時間・空間スケールでゆらぐ大気運動
1.1 最近の異常気象
1.2 異常気象=低頻度気象
1.3 気候の年々のゆらぎ─東京の気温時系列を例にとって
1.4 天気,天候,気候
1.5 異常気象時の天気図の例
2 グローバル気象の考え方─大気大循環のキホン
2.1 放射と南北気温差,大気・海洋による熱・水輸送
2.2 ミニマム気象学(1)
2.3 大気大循環の概要─熱帯と中高緯度の違い
2.4 ミニマム気象学(2)
2.5 ミニマム気象学(3)
2.6 偏西風蛇行をもたらす波動
2.7 熱帯の大循環の特徴
3 異常気象の考え方
3.1 異常気象をもたらす大気循環のゆらぎ─ゆらぎの生ずる理由(1)
3.2 異常気象の「力学」の考え方
3.3 ゆらぎの生ずる理由(2)
3.4 球面上の定常ロスビー波とテレコネクション
3.5 テレコネクションパターン,持続する偏差パターン
3.6 熱帯の対流偏差が大気循環を変えるしく
3.7 熱帯の長周期変動
3.8 海洋,陸面,海氷,ゆっくりと変化する境界条件への応答
3.9 異常気象分析の実際
4 気候変動の考え方
4.1 エルニーニョ現象の概要
4.2 海面水温の決まり方─大気海洋相互作用のキホン
4.3 海洋から大気,大気から海洋への影響
4.4 赤道大気海洋結合系の考え方
4.5 十年規模気候変動
4.6 地球温暖化
5 異常気象を予測する?
5.1 天気予報の限界─カオスの壁
5.2 長期予報可能性
5.3 コンピュータで異常気象を科学し,予測する
5.4 気候モデルの成果と課題
あとがき
付録(ミニマム数学/n 項移動平均の「応答関数」の求め方/コリオリ力/高気圧と低気圧の非対称性/基本場の空間非一様性と擾乱の構造)
参考文献
索引
コラム(例:ゆらぐ風は心地よい/ 東京の温暖化の2/3 は都市化のせい/気象学者は格子間隔をどこまで細かくしたいのか?/スーパーコンピュータ「京」によるMJO の予測)
執筆者紹介
【監修】
新田 尚
中澤 哲夫
斉藤 和雄
【著者】
木本 昌秀(東京大学)