シリーズ〈水辺に暮らすSDGs〉 3 水辺を守る ―湿地の保全管理と再生―

日本湿地学会(監修)/高田 雅之朝岡 幸彦(編集代表)/太田 貴大大畑 孝二佐伯 いく代富田 啓介藤村 善安皆川 朋子矢﨑 友嗣山田 浩之(編集)

日本湿地学会(監修)/高田 雅之朝岡 幸彦(編集代表)/太田 貴大大畑 孝二佐伯 いく代富田 啓介藤村 善安皆川 朋子矢﨑 友嗣山田 浩之(編集)

定価 2,750 円(本体 2,500 円+税)

A5判/148ページ
刊行日:2023年04月05日
ISBN:978-4-254-18553-9 C3340

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内容紹介

3巻は湿地の保全,管理と再生など,湿地とSDGsについて自然科学的な観点から解説。〔内容〕湿地の保全と管理/湿地の再生/湿地生物の調査/湿地環境の計測/湿地の社会調査/湿地の地理学的調査/テクノロジーを生かした調査

編集部から

目次

序章 水辺を守るために〔高田雅之・朝岡幸彦〕
 1 SDGsに掲げた共通の未来
 2 SDGsと水辺(湿地)
 3 水辺(湿地)の現状
 4 水辺(湿地)の保全と再生

第1章 湿地の保全と管理8
 1.1 モニタリングと順応的管理〔佐伯いく代〕
  1.1.1 湿地におけるモニタリングの重要性と順応的管理
  1.1.2 モニタリングの事例
 1.2 外来種問題〔佐伯いく代〕
 1.3 貴重な生物の保護
  1.3.1 絶滅危惧植物ハナノキの保全〔佐伯いく代〕
  1.3.2 タンチョウの冬期自然採食地整備について〔原田 修〕
 1.4 情報の管理と発信〔佐伯いく代〕
 1.5 湿地保護区とネイチャーセンター〔大畑孝二〕
  1.5.1 日本野鳥の会のサンクチュアリ運動と水鳥・湿地センター
  1.5.2 保護区のデザインと機能
 1.6 生態系管理
  1.6.1 生態系管理の理念〔佐伯いく代〕
  1.6.2 国指定天然記念物「葦毛湿原」の生態系管理〔贄 元洋〕
  1.6.3 キウシト湿原〔堀本 宏〕
  1.6.4 ヨシ焼き〔藤村善安〕

第2章 湿地の再生
 2.1 湿地再生の動き
  2.1.1 日本における自然再生〔皆川朋子・島谷幸宏〕
  2.1.2 開発行為に対する代償措置,生物多様性オフセット
  2.1.3 生物多様性政策と連動した今後の自然再生〔岩浅有記〕
 2.2 湿地再生の事例
  2.2.1 三重県志摩市の遊休農地を活用した日本初の干潟再生
    〔山下博美・三上直之・国分秀樹・浦中秀人〕
  2.2.2 汽水湖・チリカ湖(インド)の再生〔中村玲子〕
  2.2.3 淡水湖である琵琶湖の湖岸帯の再生〔上嶌鉄也・縣  聡・片山大輔〕
  2.2.4 ウトナイ湖における湿原の再生〔矢部和夫〕
  2.2.6 多自然川づくりと遊水地整備による湿地再生〔皆川朋子〕
    2.2.5 イラン・アンザリ湿原における総合的湿地再生〔青木智男・渡辺 仁〕
  2.2.7 千歳川放水路計画の中止から遊水地による湿地再生〔大畑孝二〕
  2.2.8 蕪栗沼の遊水地機能を活かした湿地再生〔呉地正行〕
  2.2.9 円山川流域における氾濫原の再生〔佐川志朗〕
  2.2.10 放棄された迫田における湿地再生〔一柳英隆〕
  2.2.11 雨庭を活用した湿地の創出と生物多様性の保全事例〔森本幸裕〕

第3章 湿地生物の調査
 3.1 植生調査〔加藤ゆき恵・藤村善安〕
  3.1.1 湿地の植物の特徴
  3.1.2 湿地における植生調査
 3.2 鳥類調査〔大畑孝二〕
  3.2.1 水辺の鳥類調査
  3.2.2 調査方法
 3.3 魚類と水生動物の調査〔中島 淳〕
  3.3.1 淡水魚類の調査時期と手法
  3.3.2 水生昆虫類の調査時期と手法
  3.3.3 その他の水生動物の調査時期と手法

第4章 湿地環境の計測
 4.1 微気象環境〔矢崎友嗣〕
  4.1.1 微気象環境の重要性
  4.1.2 湿地における微気象環境の計測
  4.1.3 事例:地表面付近の熱環境と熱収支
 4.2 湿地の水文環境と水収支
  4.2.1 湿地における水の重要性〔矢崎友嗣〕
  4.2.2 水   位
  4.2.3 土壌水分量
  4.2.4 河川流量
  4.2.5 湿地の水収支と,その特徴
  4.2.6 湿地の水環境〔吉田 磨〕
 4.3 土壌環境と温室効果気体〔吉田 磨〕
  4.3.1 土壌環境と温室効果気体の動態観測
  4.3.2 事例:土壌環境の違いによる温室効果気体の動態

第5章 湿地の社会調査〔太田貴大〕
 5.1 湿地の社会調査の意義
 5.2 湿地の社会調査を実施する上で重要な点
 5.3 生態系サービスを対象とした事例

第6章 湿地の地理学的調査〔富田啓介〕
 6.1 湿地の立地の把握
  6.1.1 所在地情報の取得
  6.1.2 標高・地形・地質等の把握
  6.1.3 現地測量による面積や地形の把握
  6.1.4 事例:東海地方の湧水湿地の立地調査
 6.2 湿地の履歴の把握
  6.2.1 湿地の履歴を把握する意義
  6.2.2 堆積物の調査
  6.2.3 年代測定
  6.2.4 微化石の分析
  6.2.5 過去資料(史料)の活用
  6.2.6 地図・空中写真の活用
  6.2.7 聞き取り
  6.2.8 事例:矢並湿地における人と自然の関係史
 6.3 湿地目録づくり
  6.3.1 湿地目録作成の意義
  6.3.2 目録作成の手順
  6.3.3 これまでに作成された日本の主な湿地目録
  6.3.4 目録作成後の課題
  6.3.5 事例:湧水湿地研究会による東海地方の湧水湿地目録作成

第7章 テクノロジーを生かした調査
 7.1 UAV空撮を用いた湿地のモニタリング〔山田浩之〕
  7.1.1 UAV空撮とモニタリングのデジタル変革
  7.1.2 UAV空撮の普及
  7.1.3 UAV空撮モニタリングに必要な機材・ソフトウェア
  7.1.4 UAV空撮モニタリングの手順
  7.1.5 湿地でのモニタリング事例
 7.2 渡り性の水鳥をバイオロギングで追う〔澤 祐介〕
  7.2.1 湿地の渡り鳥を追跡する意義
  7.2.2 急発展する追跡機器
  7.2.3 北極圏へと渡るガン類の追跡
  7.2.4 追跡とその後のアクションの重要性
 7.3 環境DNA〔土居秀幸〕
  7.3.1 環境DNA調査法
  7.3.2 環境DNA手法の概要
  7.3.3 湿地性希少種ヒメタイコウチへの種特異的検出の応用
  7.3.4 湿地生態系での環境DNAメタバーコーディング例
  7.3.5 湿地生態系での環境DNA手法
 7.4 衛星データを用いた湿地の観測〔尾山洋一〕
  7.4.1 衛星データの利点
  7.4.2 衛星データによる湿地観測の理論
  7.4.3 湿地の観測に有用な衛星データ
  7.4.4 衛星データ解析のための基礎的な指標とその実例

終章 科学と実践の両輪で守る〔高田雅之・朝岡幸彦〕
 1 水辺(湿地)と向き合う科学の目
 2 水辺(湿地)を守るということ
 
索   引

執筆者紹介

【監修】
日本湿地学会
【編集代表】
高田雅之 法政大学
朝岡幸彦 東京農工大学
【編集委員】(五十音順.*は編集幹事.[ ]は編集担当章)
太田貴大 大阪大学[第5章]
大畑孝二* 日本野鳥の会
佐伯いく代 筑波大学[第1章]
富田啓介 愛知学院大学[第6章]
藤村善安 日本工営株式会社[第3章]
皆川朋子 熊本大学[第2章]
矢崎友嗣 明治大学[第4章]
山田浩之 北海道大学[第7章]
【執筆者】(五十音順)
青木智男 日本工営株式会社
縣  聡 滋賀県
朝岡幸彦 東京農工大学
一柳英隆 熊本県立大学
岩浅有記 大正大学
上嶌鉄也 滋賀県
浦中秀人 志摩ネイチャー倶楽部
太田貴大 大阪大学
大畑孝二 日本野鳥の会
尾山洋一 釧路市教育委員会
片山大輔 滋賀県
加藤ゆき恵 釧路市立博物館
呉地正行 日本雁を保護する会
国分秀樹 三重県
佐伯いく代 筑波大学
佐川志朗 兵庫県立大学
澤 祐介 山階鳥類研究所
島谷幸宏 熊本県立大学
高田雅之 法政大学
土居秀幸 京都大学
富田啓介 愛知学院大学
中島 淳 福岡県保健環境研究所
中村玲子 ラムサールセンター
贄 元洋 豊橋市文化財センター
原田 修 日本野鳥の会
藤村善安 日本工営株式会社
堀本 宏 キウシト湿原・登別
三上直之 北海道大学
皆川朋子 熊本大学
森本幸裕 京都大学名誉教授
矢崎友嗣 明治大学
矢部和夫 札幌市立大学名誉教授
山下博美 立命館アジア太平洋大学
山田浩之 北海道大学
吉田 磨 酪農学園大学
渡辺 仁 東京生物多様性センター

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