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内容紹介
数学系から応用系まで多様な複素関数論の学習者の理解を助ける教科書。基本的内容に加えて早い段階から流体力学の章を設ける独自の構成で厳密さと明快さの両立を図り,初歩からやや進んだ内容までを十分カバーしつつ応用面も垣間見せる。
編集部から
目次
1. 2次方程式と複素数
1.1 2次代数方程式と複素数
1.2 複素数の幾何学的性質
1.3 複素数平面の位相
1.4 複素関数
1.5 曲 線
1.6 連結性
1.7 ジョルダンの曲線定理
1.8 リーマン球面
2. 2階常微分方程式と複素指数関数
2.1 2階実定数係数常微分方程式
2.2 複素特性根をもつ常微分方程式
2.3 オイラーの公式
2.4 指数関数
2.5 微分方程式の解の一意性について
3.基本的な複素関数とそれらの逆関数
3.1 多項式
3.2 関数$z=\\sqrt{w}
3.3 有理関数
3.3.1 有理関数の位数
3.3.2 メービウス変換
3.3.3 ジューコフスキー変換
3.4 3角関数
3.5 逆3角関数
3.6 対数関数
3.7 べき乗
4. 2次元の流れ
4.1 速度ベクトル場と質量保存則
4.2 渦と湧き出し・吸い込み
4.3 速度ポテンシャルと流れ関数
4.4 複素速度と複素速度ポテンシャル
4.5 典型的な流れの例
5. 調和関数
5.1 ガウスの発散定理とグリーンの定理
5.2 ベクトル解析の復習
5.3 グリーンの公式
5.4 平均値の定理
5.5 最大値の原理
5.6 ポアソン核
6. 正則関数
6.1 複素微分可能性
6.2 コーシー・リーマンの関係式
6.3 正則性
6.4 一意性定理
6.5 正則関数と調和関数(I)
6.6 単葉な関数と等角写像
6.6.1 単葉な正則関数
6.6.2 等角写像
6.6.3 等角写像の複素微分可能性
7. コーシーの積分定理と積分公式
7.1 複素線積分
7.2 コーシーの積分定理
7.3 原始関数
7.4 閉曲線の回転数
7.5 正則関数と調和関数(II):正則関数の積分表示
7.6 コーシーの積分公式
7.7 リューヴィルの定理と代数学の基本定理
7.8 導関数に対する積分表示
7.9 留数解析
7.9.1 留数定理
7.9.2 留数定理の応用――定積分の計算
8. コーシーの定理の応用
8.1 最大値の原理
8.2 モレラの定理とシュヴァルツの鏡像原理
8.3 コーシー積分
8.4 孤立特異点(I):除去可能な特異点
8.5 シュヴァルツの補題
8.6 多重連結領域で正則な関数の分解
8.7 一価性の定理
8.8 逆関数
9. 正則関数の局所的表示とその応用
9.1 関数列と関数項級数
9.2 正則関数の無限級数への展開
9.2.1 同心円環で正則な関数
9.2.2 テイラー展開
9.2.3 ローラン展開
9.3 零点と一致の定理
9.4 解析接続
9.5 孤立特異点(II):極
9.6 孤立特異点(III):真性特異点
9.7 偏角の原理とルーシェの定理
9.8 正則関数・有理型関数の写像としての性質
10. 翼の揚力
10.1 一様流の中の円板
10.2 ベルヌーイの定理
10.3 ダランベールのパラドクス
10.4 流れの中の物体が受ける力とモーメント
10.4.1 ブラジウスの公式
10.4.2 クッタ・ジューコフスキーの定理
10.5 翼の揚力
10.5.1 ジューコフスキーの翼
10.5.2 クッタの仮定・ジューコフスキーの条件
10.5.3 ジューコフスキー翼の揚力
11. 正則関数および有理型関数の大域的な表示とその応用
11.1 無限乗積
11.2 ワイエルシュトラスの定理
11.3 指定された極をもつ有理型関数の構成
11.4 ガンマ関数
11.5 ペー関数:楕円関数序論
あとがき
参考文献
問および章末演習問題の略解
索引
執筆者紹介
【編集】
新井 仁之
小島 定吉
清水 勇二
渡辺 治
【著者】
柴 雅和(前広大学)