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内容紹介
物体間にはたらく力とそれによる運動との関係を数学をきちんと使いコンパクトに解説。初学者向け演習問題あり。〔内容〕歴史と意義/運動の記述/運動法則/エネルギー/いろいろな運動/運動座標系/質点系/剛体/解析力学/ポアソン括弧
編集部から
「朝倉物理学選書」刊行にあたって
2005年は,アインシュタインが光量子仮説に基づく光電効果の説明,ブラウン運動の理論および相対性理論を提唱した年から100年後にあたり,全世界で「世界物理年」と称しさまざまな活動・催し物が行われた.朝倉書店から『物理学大事典』(以降「大事典」)が刊行されたのもこの年である.
「大事典」の基礎編には物理学の柱である,力学,電磁気学,量子力学,熱・統計力学,連続体力学,相対性理論がそれぞれ一人の執筆者により簡潔かつ丁寧に解説されている.「大事典」の刊行後,読者や執筆者からの要望もあり,この基礎編を分冊として「朝倉物理学選書」と銘打ち単行本とすることとした.単行本化にあたっては,演習問題を新たにつけ加えたり,その後の発展や図を加えたりするなどして,教科書・自習書としても活用できるようさらに充実をはかった.
分冊化によって,持ち歩きにも便利となり若い学生にも求め易く手頃なこのシリーズは,大学で上記教科を受け持つ先生方にもテキストとしてお薦めしたい.
編者:鈴木増雄・荒船次郎・和達三樹
目次
0章 歴史と意義
1章 運動の記述
1.1 位置ベクトル
1.2 速度ベクトル
1.3 加速度ベクトル
1.4 ベクトルの積
1.5 座標の回転とベクトルの変換
1.6 極座標
演習問題
2章 運動法則
2.1 ニュートンの3法則
2.2 基本的な力
2.3 運動方程式の積分
演習問題
3章 エネルギー
3.1 仕 事
3.2 力の場
3.3 保存力
3.4 力学的エネルギー
演習問題
4章 いろいろな運動
4.1 放物運動
4.2 単振動
4.3 振り子
4.4 減衰振動
4.5 一般の1次元運動
4.6 惑星の運動
演習問題
5章 運動座標系
5.1 ガリレイ変換
5.2加速座標系
5.3回転座標系
演習問題
6章 質点系
6.1 2質点系
6.2 一般の質点系
演習問題
7章 剛 体
7.1 剛体と釣合い
7.2 固定軸のある剛体の運動
7.3 剛体の平面運動
7.4 一般の剛体の運動
7.5 外力がない場合の運動
7.6 オイラー方程式
演習問題
8章 解析力学
8.1 ダランベールの原理
8.2 最小作用の原理
8.3 ラグランジュの運動方程式
8.4 保存則
8.5 ハミルトンの正準運動方程式
8.6 ポアソン括弧
8.7 正準変換
8.8 ポアソン括弧の不変性
演習問題
参考文献
演習問題の解答
索 引
執筆者紹介
【編集】
鈴木 増雄
荒船 次郎
和達 三樹
【著者】
吉岡 大二郎(東大)